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認知症

アルツハイマー病の新薬アデュカヌマブ【2003年以来の新薬の可能性】

アルツハイマー病の新薬アデュカヌマブ【2003年以来の新薬の可能性】

こんにちは、すきマッチです。

 

今回は先日、日本でも話題になったアルツハイマー型認知症の新薬「アデュカヌマブ」について記事にしたいと思います。

 

とにかく言いにくい・・・。

 

ニュースでは、継続的な投薬が必要ですごいお金がかかる・・・

 

こんなイメージを持った方が多いのではないでしょうか。

 

医療関係者も介護関係者も知っておきたい、認知症治療薬の動向です。

 

米国では少し見切り発車的に承認されて、今後が注目されているアデュカヌマブ。

 

日本でも承認されるのでしょうか・・・

 

アデュカヌマブってなに?

アデュカヌマブとは、日本のエーザイと米国の製薬会社バイオジェン社が共同で開発した「アルツハイマー病治療薬」です。

 

恐竜映画に出てきそうな名前の製薬会社ですね。

 

アデュカヌマブの効果は、アルツハイマー病の原因とされる脳内に溜まったタンパク質のごみ(アミロイドβ)を減らして認知機能の改善を目指す治療薬です。

 

しかし、米国で行われた2つの大きな臨床試験のうち、1つは認知機能の改善が認められたが、もう1つは失敗し、研究者の間でも評価が分かれていました。

 

それでも、製薬会社は治療薬として承認を求めて申請、アメリカ当局がどのような判断を下すか注目されていました。

 

アデュカヌマブと臨床試験

先ほど、アデュカヌマブは2つの臨床試験で異なる結果が出たと述べました。

 

どのような臨床試験が行われて、どのような問題が見つかったのでしょうか。

 

米国で行われた2つの臨床試験は、EMERGEおよびENGAGEという略称が付いています。

 

両方とも早期アルツハイマー病患者を対象として、アミロイドβの量はEMERGEでは71%、ENGAGEでは51%の減少がPET検査という検査で確認されました。

 

認知機能の低下抑制機能についてはEMERGEのみ統計学的な有意差が確認できました。

 

2つの臨床試験で異なった結果が出た理由としては、使用された用量の違いや、進行の早い患者の存在などが指摘されていますが、完全にわかったわけではありません。

アデュカヌマブは「根治治療薬」

アルツハイマー病は長い時間をかけて少しずつ進行する病気です。

 

ゆっくりとですが確実に進行していきます。

 

そもそも普段の風邪や発熱に対して、抗菌薬を服用すると翌日には症状が収まっているような病気とはイメージが違います。

 

認知症は、加齢に伴って脳神経細胞が死ぬことによって起こる病気です。

 

認知症の大半を占めるアルツハイマー病は、アミロイドβという不要な物質が脳に蓄積し、さらにタンパク質の凝着沈着が起こります。

 

つまり、アミロイドβは脳内のタンパク質の分解が不十分なために蓄積し、その結果神経細胞が死んでしまうのです。

 

アミロイドβの脳への蓄積は個人差がありますが、ほとんどすべての人に起こる現象と言われています。

 

近年は、PET検査という検査が進歩し、人間が生きた状態で脳内にどの程度アミロイドβが蓄積しているかを調べることができます。

 

検査の結果は、40歳になるころには多くの人の脳内にアミロイドβが蓄積していることが明らかになっています。

 

しかし、アミロイドβが蓄積した結果が表に現れるのは30年40年後になります。

 

アデュカヌマブは脳内に蓄積されたアミロイドβを減らすことによって認知症の進行を遅らせる事を目的にした薬です。

 

現在使われている治療薬は、症状の緩和や病状の進展を抑える対症療法薬です。

 

それに対し、アデュカヌマブは原因になるアミロイドβを除去する根治治療薬と言えるでしょう。

 

アデュカヌマブの承認は見切り発車

自分や家族などが認知症に直面している人からすると、待望の認知症の治療薬です。

 

しかし、アデュカヌマブの臨床試験の結果をもとに行われた米国医薬局(FDA)の委員会で、ほとんどの委員が承認に否定的でした。

 

そうした意見を振り切って、米国当局は承認に踏み切りました。

 

米国当局も簡単に承認したわけではなく、2029年まで患者を対象にした追加の臨床試験を続け、2030年までに報告するように求めています。

 

追加の臨床試験の結果で十分な治療効果が得られなければ、承認の取り消しもあるといわれています。

 

今回の見切り発車の結果は2030年には出るでしょう。

 

医療・介護の現場からも注目される今後の動向ですが、高い効果が出ることを期待したいですね。

 

今後の課題

アデュカヌマブの薬剤費用は、年間約600万円を超えるといわれています。

 

先ほども言いましたが、アミロイドβが蓄積してから「認知機能」として表に出てくるには時間がかかります。

 

アデュカヌマブの本当の期待は、脳細胞の破壊が起こる前の段階でアミロイドβの蓄積を防ぐことにあると思います。

 

アルツハイマー病が発症してからの使用ではなく、症状が現れていない状態から治療ができるかどうかでしょう。

 

つまり、アミロイドβの蓄積を防ぐ薬剤を「予防治療」として使用するということです。

 

脳内のアミロイドβの蓄積を調べるPET検査の結果から、ハイリスクな患者に使用することができればより効果的な薬物療法が実現するでしょう。

 

問題は、症状が現れていない状態から認知症の治療を受ける医療体制が整っているか、薬剤費約600万円が公的医療で受けられるようになるのか。

 

問題はたくさんありますが、夢も広がります。

 

アデュカヌマブは昨年、日本でもエーザイが承認申請しています。

 

厚生労働省がどのような判断を下すのか注目していきましょう。

 

今後の動向にはしっかりと注目していきたいと思います。

 

まとめ

アデュカヌマブは脳内のアミロイドβの蓄積を防ぐ薬。

 

アミロイドβの蓄積は脳神経細胞の死亡を促し、認知症の原因となる。

 

アルツハイマー病は脳内へのアミロイドβの蓄積で発症する。

 

この辺りを覚えておけばOKです。

 

今後の動向にも注目しながら、動きがあれば記事にしていきたいと思います。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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