高齢者が転倒・骨折から寝たきりになりやすい理由とその予防策【転倒後症候群について】

こんにちは、すきマッチです。

80代、90代でシャンシャン歩けていても、一度転倒して骨折してしまうと寝たきりになるリスクは非常に高くなります。

転倒・骨折を予防するために太ももの筋トレ（大腿四頭筋の筋トレ）が有効であることは下記のお伝えしています。

興味のある方はこちらの記事をご覧ください。

60代から弱ってくる筋肉と、その筋トレ方法を紹介 。【何もしないと足腰は自然に弱ってきますよ】

ここではもう少し詳しく転倒と寝たきりになる関係を解説します。

転倒と寝たきりになる関係

高齢者の転倒の原因は加齢や運動不足で骨や筋肉が弱くなったり、身体器官の働きが衰えで起こることがほとんどです。

もちろん視力障害や薬物の副作用などでつまずいたりふらついたりし、転倒してしまう方もおられますが。

そして転倒による骨折が寝たきりの原因になるのは、一度転倒を経験すると転倒への恐怖から閉じこもりがちになることです。

骨折は治っているのに、外出を控え、部屋から出るのを控え、やがてベッドでの生活が中止になる高齢者が多くいます。

ご家族が外出控えを強要する場合もあります。

「前こけたでしょ！一人で外出は控えてよ！」

こんな感じで。

転ぶのが怖くて生活のレベルをどんどん下げていくことを「転倒後症候群」と呼びます。

これによって一度転倒を経験した人は、引きこもりになる傾向がありながら、１年以内には56.6％の人が再転倒するというデータ（厚生労働省「国民生活基礎調査」2013年）もあります。

一般的な転倒率は10~28％くらいですから、数倍転びやすくなっています。

この再転倒の大きさの原因は、不活発な生活により身体機能が弱体化し、さらに転倒しやすくなる悪循環に陥ったことによるものです。

寝たきりになるリスクの高い「ロコモティブ・シンドローム」

日本整形外科学会が2007年に「ロコモティブ・シンドローム」という考えを提唱しました。

ロコモティブシンドローム(locomotive syndrome)とは、「運動器の障害のために移動機能の低下をきたした状態 」)のことです。

運動器とは、身体を動かすために関わる組織や器管のことで、骨・筋肉・関節・靭帯・腱・神経などから構成されています。

運動器の障害によって、日常生活に支援や介護が必要となる方が増加しています。

平成25年の介護が必要となった主な原因の「高齢による衰弱」、「骨折・転倒」、「関節疾患」を運動器の障害としてまとめると全体の36.1％で、一番多い原因となります。

転倒後症候群はこのロコモティブシンドロームに直結していきます。

転倒後症候群を放置しておくと、そのうちロコモティブシンドロームに陥り、やがて要介護状態⇒寝たきりとなってしまいます。

厚労省の資料に「ロコモ度テスト」というものがあります。

ウェブページを載せておきますので気になる方はこちらをどうぞ。

おわりに

まとめるとこうなります。

「転倒から外出を控える」という考えよりも、

「転倒しない身体を作っていこう」という考えに変えた方が、転倒リスクが減りますよ。

＂転倒しない身体づくり＂の記事ものせておきますので興味のある方はどうぞご覧ください。

では、最後まで読んでいただきありがとうございました。

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