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介護予防及び要介護度進行予防に関する研修 高齢者の健康

介護士初心者へお伝えします。【筋肉の知識と、高齢者リハビリへの応用】

介護士初心者へお伝えします。【筋肉の知識と、高齢者リハビリへの応用】

こんにちは、すきマッチです。

 

"健康寿命"一度は聞いたことがありますよね。

 

これは「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」のことです。

 

寿命を延ばすだけでなく、いかに健康に生活できる期間を延ばすかに関心が高まっています。

 

高齢者にリハビリは必須の時代になってきました。

 

高齢者の援助をしている介護職の方も、リハビリの知識の必要性を感じておられることと思います。

 

そして、リハビリに必要なのは筋肉の知識です!

 

この記事では、初心者でもわかるように"筋肉"の知識と、それがどのように"高齢者のリハビリ"につながるかを記載しました。

 

最後まで読んでいただけると、筋肉の知識がつき、高齢者へのサービスの質の向上につながることと思います。

 

 

筋肉の解剖学

私たちの筋力は、筋肉を横から輪切りにしたときの面積(横断面積)と筋線維数で決定されます。

 

レスラーのように力が強い人は、腕や脚の筋肉が太いことをイメージすればわかると思います。

 

単純に筋肉が太い人はそれだけ力が強いということです。

 

高齢者を見て、細い人は筋力がなく、がっちりしている人は筋力があると判断できますね。

 

筋線維数というのはあまり馴染みのない言葉かもしれません。

 

筋肉は、ひとつの筋肉の中にたくさんの線維が集まってできています。

 

そうめんをイメージしていただければわかりやすいかと思います。

 

袋をあけると何本もの麺が入っています。袋ごとのそうめんが筋肉ひとつで、そうめんの一束が筋線維、という感じです。

 

筋線維数の違いというのは、袋の中に何束のそうめん入っているかということです。

筋肉

ひとつの筋肉の中に含まれている筋線維数は、個人差があります。

 

高齢期には、筋横断面積、筋線維数ともに減少することがわかっています

 

つまり、筋線維一本一本が細くなるばかりでなく、消失していく筋線維も存在するということになります。

 

この両方が原因となり、高齢期の筋力の低下が起こっていると考えられます。

 

"素早強い力を発揮する筋肉"と"ゆっくりと長時間働き続けることができる筋肉"

筋トレや運動をする際、"筋肉を鍛える"と一括りで考えがちですが筋肉は2種類にわかられ、それぞれ鍛え方が異なります。

 

私たち人間の筋肉には、

 

・素早く強い力を発揮するための速筋

・ゆっくりと持続的な力を発揮する遅筋

の二種類の働きがあり混在しています。

 

マラソン選手などの持久系の運動選手は遅筋の割合が多く、100m 選手は速筋の割合が多いと言われています。

 

普通の人は速筋と遅筋の割合は 1:1 であると言われています。

 

過去の研究によると、加齢に伴い顕著に減少するのは速筋であるということがわかっています。

 

つまり、高齢期になると筋内において、遅筋の割合が増えていくということになります。

 

これは動作の観点からもわかります。

 

歳を重ねると、素早い動きや瞬時に強い力を出すことが難しくなっていきます。

 

一方で、ゆっくりとした動作を継続することはそれほど苦ではないのではないかと思います。

 

高齢者が素早い動きが苦手なのは、筋肉の構造から考えれば致し方ないことなのかもしれません。

 

また速筋の減少は、素早い動きを行う能力の低下により、躓きや転倒の要因にもなります。

 

生き物として、加齢は遺伝子による回避不可能な現象です。

 

加齢に伴う筋力や筋量の低下もある程度は致し方ありません。

 

では高齢者に運動を進める際、どのような筋トレを進めるべきでしょうか。

 

ここまで読んでいただけると、高齢者に筋トレを進める上で大事なのは、遅筋よりも速筋を鍛える必要があることがご理解いただけるのではないでしょうか。

 

速筋は強い力を出す筋肉です。

 

例をあげると、太ももの筋肉(大腿四頭筋)やお尻の筋肉(大殿筋)などがそれにあたります。

 

私が高齢者にいつもおススメするのが《立ち上がり・着座運動》もしくは《スクワット》です。

 

この運動により、効率的に大腿四頭筋と大殿筋を鍛えることができます。

 

「高齢者に筋トレをして効果があるのか」と疑問に思われる方もおられるかと思いますが、効果はあります。

 

実に興味深いことに、若者と高齢者において 12 週間の筋力トレーニングを行った結果、筋力の増加率はほとんど変わらなかったという研究結果があります。

 

私たちは、いくつになっても自分を鍛えることができます。

 

しかし、高齢者は怪我のリスクも高くなります。

 

充分なサポートの得られる体制の下、筋力を維持増進するようなプログラムの充実が望まれます。

 

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豆知識

高齢者のケアには直接関係することはないかもしれませんが、筋肉の豆知識をご紹介します。

 

筋肉には大きく3種類に分けられます。

 

・手や足などを動かすための骨格筋

・心臓を構成する心筋

・内臓や血管などに存在する平滑筋

の3 種類です。

 

骨格筋と心筋は横紋(おうもん)を有するので、合わせて横紋筋とも呼ばれます。

※横紋とは:明るい部分と暗い部分のしま模様のこと

 

骨格筋は自らの意思で収縮させることができるので随意筋(ずいい)、心筋と平滑筋は意識的に動かすことができないため不随意筋(ふずいい)と呼ばれます。

※随意とは:自分の思うように、という意味

 

もしかしたら、医療分野で働かれている方でしたら何かの役に立つかもしれない情報です。

 

おわりに

いかがだったでしょうか。

 

この記事では、筋肉の知識と、それを高齢者にどう役立てるかについてお伝えしました。

 

知っているか知らないかで高齢者へのアドバイスやアプローチが変わります。

 

有益な情報を伝えることで高齢者との信頼関係も増し、高齢者の未来も変わります。

 

今後もご一緒にどんどん、良い知識を取り入れていきましょう。

 

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