こんにちは、すきマッチです。
今日はいつもと少し視点を変えて、管理職向けの内容の記事を書いてみます。
一般職の方にも楽しめる内容になっているので、タイトルに興味のある方は是非読んでみてください。
さて、景気が下を向いたら介護職の求職者が増える。なんて言いますが、皆様の施設には、人手が足りていますか?
たとえば
求人は出しているけど応募が来ない
応募はあるけどいい人材が…
採用しても教育ができない
人手なんてずっと足りてない
なんて声が上がった方はぜひこの記事を読んでください。
自分のところは大丈夫、と思った方も読んでいただけると、採用から業務改善、教育にと幅広く応用が利く内容になっていますので一読いただければ。
今回は介護職の雇用を創出する方法を「タスクシフティング」と絡めてお話しします。
私が働いていたデイサービスは以前、業務に追われて介護職が介護業務に専念できずにいる職場でした。
が、タスクシフティング(業務を分担して整理し、スタッフの役割をしっかりと決める)することで業務の改善はもちろん、介護未経験者からスタッフの雇用に成功しました。
介護の現場で採用や人手不足に悩んでおられる方の参考になれば幸いです。
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目次
1.介護現場の悩み
介護職の雇用に悩んでいる事業所の管理者の皆さん、現場の業務の多さに悩んでいる皆さん
ポイント
・いい介護職を雇用できない
・採用しても続かない、すぐにやめてしまう
・介護職が介護業務に専念できず、専門性の高いケアができない
・残業が増えて職員が疲弊している
なんて悩みを一緒に解消していきましょう。
ところで、皆さんの職場の管理者や採用責任者は現場の業務や流れを詳しく知っている方でしょうか?
現場の悩みは現場に入らないとわからないですよね。
「送迎が大変」「入浴が時間通りに終わらない」「記録をする時間がない」
といった悩みを聞いても
「送迎なんてどこのデイも大変だろ、仕事なんだから・・・」
とか
「時間が足りないならもっと効率よく誘導や介助をすれば・・・」
とか
「記録は必要なんだから残業してでもするのが当たり前・・・」
とかとか
なんてことを現場のことをよく知らない上司に言われると、モチベーション下がりますよね。
「やってられない」と思いますよね。部下のいる方は気を付けましょう。
幸い?私の働いていた施設は管理職も現場で働くことが求められていましたので、時間帯や業務にもよりますがほとんどの業務を理解していました。
そのため業務改善を望む「現場の声」にも大きく2種類、
・頑張りを認めてもらいたい「声」
・本当に改善を求めている「声」
があってその「声」を聞き分けることができました。
現場の悩みは、基本的に現場にかかわるスタッフが改善を進めていくことが理想と考えますので、管理職は基本的には
会議の提案(議題の方向がズレそうならその修正も)
最終の意思決定
費用などの裁量権
で関ることをお勧めします。
管理職が独断で決めたことは表向きには従っても、現場を理解していないモノの決定は不満のモトですからね。
管理職には他にしなければならないことがあります。
現場のモチベーション維持やスタッフのメンタルヘルスなどはもちろんとして…
現場の役割分担です。介護職の役割分担にも触れたいところですが、ここでは業務全体の業務分担について話していきたいと思います。
ここからが「タスクシフティング」のお話です。
まずは、「ケア業務」と「ケア以外の介護職の業務」と「それ以外」に分類します。
ポイントは、「それ以外」の業務は介護の知識や経験がまったくなくてもできる業務にすること。
「ケア以外の介護職の業務」は「それ以外」の業務をしている方が、介護職を希望した場合に練習になるような業務にしておくことです。
ここまで説明すると、鋭い方ならわかっていただけると思います。
そうです。「それ以外」の業務をする方を雇い、介護職が既存の介護業務に集中できる環境を作るのです。
私は、「お助けマン(ウーマン)」と呼んでいました。
お助けマンの対象は、アクティブシニアや子育て世代が中心です。
時間の都合や身体的な負担から長時間の勤務は難しいけど、働きたい。人の役に立ちたい。と考えてくれている方々です。
「お助けマン」には6つのメリットがあります。
6つのメリット
① 人件費の節約
② 介護職の負担が減る→専門性の高いケアが実現できる
③ 未経験者はプレッシャーなく現場を見れる(できるかな?ができるかもしれない。になる)
④ 未経験者はステップを踏んで介護職を目指せる
⑤ 介護職員の自覚がでる
⑥ 施設側も「お助けマン」の期間を通して介護職の適性があるか見ることができる
ひとつづつ解説していきましょう。
① 人件費の節約
これは間違いないでしょう。介護職に比べ専門性を必要としない仕事をしていただくので時給に差が出るのは当然です。
同じ業務を時給の高い介護職がしている。というのはもったいないですよね。
② 介護職の負担が減る→専門性の高いケアが実現できる
ここも説明不要でしょう。負担が減ると専門性の高いケアができるようになりますよね。
手が空いてスタッフ同士でしゃべることの多くなったスタッフもいますが…
そこはマネジメントの腕の見せ所です。
③ 未経験者はプレッシャーなく現場を見れる(できるかな?ができるかもしれない。になる)
次の章で詳しく書きますが、未経験者の中には、「介護職を目指したいけど自信がない」「私にできるかな」と思って応募してくる方が実際にいます。
ノープレッシャーで働きながら現場を見ることで、自分自身ができるかどうかを見ることができます。
働き手からすればかなりのメリットと言えます。
④ 未経験者はステップを踏んで介護職を目指せる
未経験から介護職を目指すスタッフは、「できるかもしれない」と感じれば「ケア以外の介護職の業務」を経て介護職になることで無理なくステップを進んでいけます。
また、職場の雰囲気も知ることができるのでミスマッチが少なくなることも期待ができます。
⑤ 介護職員の自覚がでる
これも大きな副産物でした。「お助けマン」が利用者様に頼まれて介助をすることに大きな違和感を抱くと共に、ある程度の危機感をもってくれます。
「私たちの仕事は誰にでもできることじゃない」みたいな感じでしょうか。
また、お助けマンは介護の素人なので「教える」ことのハードルも下がり、介護職が積極的に介護を教える姿も印象に残っています。
⑥ 施設側も「お助けマン」の期間を通して介護職の適性があるか見ることができる
これが施設側の最大のメリットでしょうか?
お助けマンの人間性や仕事に対する姿勢、資質をゆっくりと見れることは、採用→教育→すぐに退職という悪循環を招きにくいモデルと言えるでしょう。
面接では見えにくい部分まで見えることは大変重要です。
また、施設として介護職の適性が低い、または現場の雰囲気には合わないと判断すると「お助けマン」のまま雇用を継続することもできます。
2.雇用の創出 ~応募者の声から介護のイメージを考える~
ここでは実際の「お助けマン」の声を交えながら介護職の雇用の創出についてお話をします。
お助けマンの声
―働く前の介護のイメージ―
介護=老人、車いす、寝たきり、おむつ交換
車いす⇔ベッドの移乗の連続
トイレ、入浴、食事介助
など
―お助けマンを選んだ理由―
求人に介護補助(トイレ、入浴、食事など介助なし)と書いてあり、働きながら興味のあった介護の現場を見ることができる。
必要とされる仕事だと思う。
興味があるが働き始めることに抵抗があった。
など
―実際にお助けマンとして働いてみて―
リハビリ型デイサービスということもあり元気な方が多い
できることは自分でされているのをみて、介護のイメージが変わった
目的をもってリハビリをされて日々努力しているお年寄りを見て元気がもらえる気がする
考えていた介護と違い、私にもできるかもしれない、できることがあるかもしれない、と思った。
など
やはり働き出すことに抵抗があったり、介護そのものにマイナスなイメージがあること、介護・介助に抵抗がある(責任を感じる)といった声が多く聞かれました。
介護職として当たり前の考えである「自立支援」といった考え方も驚きとして体験されています。
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このことから考えられるのは、未経験の働き手の「介護のイメージ」をとらえ、いいイメージを持ってもらうことが新たな介護職の発掘には欠かせないことがわかります。
いいイメージと言っても嘘はすぐにばれますし、自施設が取り組んでいる「介護のすばらしさ」に共感してもらうことが新たな雇用の創出につながると考えます。
ちなみに、私のいたデイサービスは「笑顔の絶えない」「目的達成型」を売りにしたデイサービスです。
このように素人にもわかりやすいことをウリにするのも重要な要素かと考えます。
「笑顔が多いな」「高齢者が目標をもってリハビリに取り組んでいる」というのはわかりやすい例と言えるでしょう。
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3.実際に現場で介護を見ること
これは何物にも代えがたい安定雇用を生むメリットでしょう。
求人誌の情報や1日体験で先輩スタッフから聞く情報よりも、自分で「見て」「感じる」ことで得られる体験は、「介護を目指す」「長く働きたい」といった求職者の希望を実現する近道と言えます。
また、「介護の現場」を働きながら見られるというのは求職者からは無駄がなく、施設側からも介護職の「雑用」が減るという双方ともにメリットのある取り組みと言えます。
「お助けマン」のシステムを取り入れのに必要なシステムや時間はある程度かかりすが、その時間を補って余りある恩恵をもらたしてくれることは間違いないです。
「お助けマン」を取り入れた介護施設のシステムはこちら
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4.まとめ
今回は介護職の採用を、介護のイメージを知ってもらうことで求職者の介護のハードルを下げるお話でした。
このような考え方は世間一般的には理解度の低い職種にも応用が可能だと考えます。
皆さんの施設でも様々な理由から介護職が疲弊していませんか?
介護職の負担を減らすため、専門性を上げるため、職場環境を整備するため、「お助けマン」のシステムを検討してください。
利用者にとってもスタッフにとっても充実したケア空間の創出を願っています。
役立つ内容をtweetしています。
介護事業所の必須研修
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下記の表をご覧ください。
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