こんにちは、すきマッチです。
認知症ケアに関わる介護職の皆さんにとって、日々のケアの中で「どうすれば利用者さんが穏やかに過ごせるのか」「認知症の進行を少しでも遅らせることができるのか」と悩むことは多いのではないです。
これは、脳神経内科医である河野和彦医師が提唱した認知症治療・ケアの方法で、医療機関だけでなく、介護の現場においても大きな影響を与えています。
この記事では、介護職の視点からコウノメソッドをどのように活用できるのか、具体的なケアのポイントについて考えていきます。
コウノメソッドとは？
コウノメソッドは、アルツハイマー型認知症やレビー小体型認知症などの診断に適した治療を行い、認知症の進行を遅らせたり、症状を軽減することを目的とした治療法です。
診断別の薬物療法の工夫
アルツハイマー型認知症では、進行を遅らせる薬の調整が重視される
レビー小体型認知症では、適切な薬の選択により幻覚や妄想を中心
非薬物療法の重視
食事、生活リズム、運動などを総合的に見直し
BPSD（行動・心理症状）をのための環境調整
患者や家族の負担軽減
過剰な薬の使用を心配することで、副作用を考慮する
介護者への具体的なケアのアドバイスを行う
介護現場での活用方法
コウノメソッドは医師が行う治療法ですが、介護の現場でも取り入れられるポイントが多くあります。
1. 利用者さんの「個別性」を尊重する
コウノメソッドでは、認知症の種類の症状に合わせた対応を推奨しています。 介護職としても、「この利用者さんにはどのような刺激が正しいか」「どんな環境なら安心できるのか」を考え、個別ケアを意識することが大切です。
2.環境を整えることでBPSDを軽減する
認知症の方が落ち着かない、不安になる状況といった場合は、環境による影響も大きいです。
明るすぎる照明を調整する
慣れ親しんだ音楽を流す
生活リズムを崩さない支援をする
自分で工夫して、不安や興奮を大切にすることができます。
3. 食事と水分補給を重視する
コウノメソッドでは、認知症の方に適した栄養管理が重要視されています。
タンパク質やDHAを含む食品を意識的に摂取
水分不足によるせん錯を防ぐために、こまめな水分補給を増やす
介護職が食事や水分補給をサポートすることで、利用者さんの状態が安定しやすくなります。
4. 過剰な薬の使用を恐れるための情報共有
認知症の症状が強くなったり、安定剤抗精神病薬が処方されたりすることがございますが、コウノメソッドでは「単独薬に頼りすぎない」ことを重視しています。
そのため、介護職としても利用者さんの状態を医師や看護師に詳しく伝えることで、不必要な薬の増加を防ぐことができます。
5. ご家族への情報提供
コウノメソッドでは、家族の理解が重要視されています。介護職がご家族に「どんな対応が有効か」「どんな生活習慣が認知症の進行を遅らせるのか」を伝えることで、ご家庭でのケアの質も向上します。
介護職として感じるコウノメソッドのメリット
実際に介護現場でコウノメソッドの考え方を取り入れて、次のようなメリットを感じることができます。
BPSDの軽減に役立つ
環境調整や生活リズムの安定により、暴言や興奮が起こるケースが多い
薬の副作用による負担が少なくなる
眠気やふらつきが減り、転倒リスクが低くなります
介護職の負担が軽減される
利用者が落ち着くことで、対応の負担がかかる
ご家族との連携ができやすくなります
ご家族にも実践しやすい方法を伝えられるため、トラブルが起こらない
まとめ
コウノメソッドは、医療の分野だけでなく、介護の現場でも生きられる考え方が多く含まれています。 特に、環境調整や適切なケアによってBPSDを軽減することは、介護職にとっても大きなメリットがあります。
介護職としてできることは限られているかもしれませんが、利用者さんの生活の質を向上させるために、コウノメソッドの考え方を取り入れて見てみる一つの方法ではないでしょうか。
もう少し、より多くの介護現場でコウノメソッドが受け入れられ、認知症ケアの質が向上していることを願っています。
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