こんにちは、すきマッチです。
「今後、日本でワクチンパスポートの導入を検討していく」というニュースがあり、
ワクチンパスポートによって介護業界にどのような影響を及ぼす可能性があるか記載します。
ワクチンパスポートというのは、いわゆるワクチンの「接種証明書」のことです。
現在はPCR検査結果の陰性証明がありますが、ワクチンの接種証明はそれよりもグレードが高いものとされています。
日本政府はこの「ワクチンパスポート」について、導入へと検討を進めているとのことです。
このニュースでは7月から書面で発行していくとのことです。
3月時点では、日本政府は「導入は検討していない」といった旨を示していましたが、4月28日には、河野太郎行政改革担当相が「日本でも検討する必要があるだろう」と答弁しました。
なぜならこれは、ビジネス関係者らの出入国時の検査や隔離措置を円滑に進め、また簡略化する目的で、世界各国は利用へと進んでいます。
米国や中国は、今年3月から発行を開始し、国内でのイベント参加や海外渡航への許可証となっています。
イスラエルでも普及しており、パスポートを提示することで劇場やプールを利用できます。さらに、EU加盟国も今夏の導入へと最終調整の段階に入っているとのことです。
航空業界では、IATA(国際航空運送協会)がワクチン接種記録を登録できるモバイルアプリ「IATAトラベルパス」を5月より運用開始予定と発表しました。
これだけでもワクチンパスポートは世界経済の回復には必要なものであることがわかります。
しかし日本における介護業界への導入はいかがなものでしょうか。
新型コロナウイルスワクチンをめぐって、立憲民主党のプロジェクトチームは、接種の証明書となる「ワクチンパスポート」を国内で導入しないよう訴える提言を河野太郎担当相に提出しています。
医療機関へ入院したり介護施設へ入所・通所したりする際に、ワクチンパスポートの提示が条件となる可能性があると考え、影響を懸念しているとのことです。
中島克仁衆院議員は集まった記者団に対し、「高齢者らが(ワクチンパスポートが無いために)ショートステイやデイサービスなどを利用できなくなる事態があってはならない」と説明しています。
また河野担当相の反応を聞かれると、「個人的には方針に賛同するものの、党内などで様々な意見があり、議論の余地があるとの返答があった」と明らかにしました。
すでにワクチンパスポートに対してこんな懸念が生じているんですね。
皆様もご存じのように介護保険事業所は基本的に利用者を選ぶことや、区別することをしてはいけません。
日本にワクチンパスポートの導入があっても、「介護保険事業はワクチンパスポートの有無を理由に利用を断ってはいけませんよ」という通達はあるかと思います。
実は少し前にこんな問題も生じました。
今年1月の緊急事態宣言の発出以来、感染拡大地域の家族等との接触があった在宅要介護(支援)者に対し、介護サービス事業所が、新型コロナウイルス感染の懸念を理由に、訪問系サービスや通所系サービスの利用を一定期間控えさせる等のケースが発生しています。
これに対して厚生労働省は事務連絡を発出し、「感染が拡大している地域の家族等との接触があり新型コロナウイルス感染の懸念があることのみを理由にサービスの提供を拒むことは、サービスを拒否する正当な理由には該当しない」との見解を示しました。
こんな感じですぐに通達が来ることでしょう。
しかし、リアルに現場目線で考えると、従業員としてはワクチンを接種しているご利用者と摂取していないご利用者がいれば、前者のケアを選ぶのは当たり前で、後者のには極力距離を保とうとするはずです。
必ず事業所の中で接し方に差が生じると思います。
そうならない為、事業所としては表向きはワクチンの接種の有無を問わずとも、ワクチン接種者をできるだけ利用させようとすると思います。
このようなことから、このワクチンパスポート導入は介護事業所にとって多くの問題が生じかねません。
導入には、かなり慎重に議論してほしいです。
<参考>
・ロイター通信:ビジネス出入国に接種証明
・SankeiBiz:ワクチンパスポート要望 経団連、政府に「早期導入を」
・AERA dot:差別の温床に? 課題山積みの「ワクチンパスポート」時代に備えよ
・介護のニュースサイトJoint 立民PT、ワクチンパスポートを導入しないよう要請 介護利用の条件化など懸念
おわりに
私は普段介護に関連するブログ記事を書いています。
介護保険制度の最新情報などの記事も書いていますので、よければ読んでみてください。
2021年度介護制度改定の全容そして対策 【BCP、LIFE、コロナ特例、無資格者への認知症研修の義務化など】
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