こんにちは、すきマッチです。
普段の業務中、スタッフの意見や提案、愚痴?って多くないすよね。
あなたの職場で、それらを聞いているのはどなたでしょう?
たぶん管理職もしくはリーダーではないですかね…
「そんなの他の人に言ってよ…」
「自分で何とかしてよ…」
「今、他の業務に集中しているのがわからないの?…」
など思った経験はないですか。
スタッフの意見や提案は、時にはうっとうしく、しかし時には重要だったりします。
あなたの職場ではその意見や提案は通りやすい環境ですか?
意見・提案をしたスタッフに、納得のいく返答をしないとスタッフのモチベーションが下がり、以後意見・提案をしなくなる可能性があります。
でも、だからと言ってなんでもかんでも聞き入れるのも違います。
スタッフの意見・提案の対応の仕方は大変難しいと思います。
この記事であなたにお伝えしたいトレンドは「提案コンシェルジュ」といい、この問題を解決するものです。
また解決するだけではなくいろいろな相乗効果もあります。
では早速説明していきます。
目次
提案コンシェルジュとは
コンシェルジュには「利用者が満足できるサービスを提供するプロフェッショナル」という意味を持ちます。
それに「提案」をつけ「提案コンシェルジュ」です。
これは『スタッフの「提案」に対し、満足できる答えをだす』役割の事です。
スタッフからの提案例としては、例えば、
・備品の購入
・施設・設備の改善点
・業務改善
・新しいプログラムの提案
等どんな意見でもOKです。
以下具体的な方法です。
まずは全スタッフが見ることのできるできるだけ大きな掲示板を用意します。
そしてそれを「提案」「検討中」「保留」「実行」「却下」の枠にテープか何かで分割します。
ポイント
何か意見があるスタッフは「提案」の枠に付箋で自分が思いついた提案内容を記載し貼っていきます。(記入者は日付・記名を忘れずに)
そしてコンシェルジュが目を通せば、「検討中」の枠へ。
コンシェルジュは、聞き取りや調査により「検討中」の意見の振り分けを行います(提案された日から1週間以内)
「保留」の枠は、会議など全体での決定を要すると判断したもの、時期的・予算的な関係で現在は実行しないもの、管理職の判断を要するものは一旦「保留」へ。
「実行」の枠は、実行されたもの、近日中に実行されるものは「実行」へ貼られます。
「却下」の枠は実行されないと決まったもの。提案ではなく「文句」や「不満」に該当するもの、事業所にとって不必要と判断されたものは「却下」の枠へ貼られます。
ルールとしては、
- 「却下」の場合は、提案したスタッフへコンシェルジュから理由の説明すること
- 「実行」「却下」を決定する前には必ず管理職に確認をとること
です。
いかがでしょうか。これは「意見の見える化」を目的としたシステムです。
誰がどんな内容の意見を出し、それがどうなったか皆が確認できます。
「提案コンシェルジュ」は管理職の仕事ではない
次はこの「提案コンシェルジュ」の役は誰が適任か記載します。
まず管理職は適任ではありません。理由は最後にしっかり述べていきます。
お勧めは、一般社員が1人、パートスタッフが1人の2人でするのが良いと思います。
パートスタッフたちからの聞き取りはパートコンシェルジュが吸い上げる、
社員たちからの聞き取りは社員コンシェルジュが吸い上げるイメージです。
またコンシェルジュの役は、1人だとプレッシャーがかかるかもしれませんので、2人つけたほうが本人もやりやすくなるかと思います。
私の職場では1年に1回、コンシェルジュを交代するようにし、皆が体験できるようにしています。
コンシェルジュの役をすると「リーダーシップ」が身につきます。
- どういう意見・提案・愚痴?をされると困るか
- スタッフの意見をまとめるのがどれだけ大変か
- 逆に意見がないことの大変さ
などを知ることができ本人の成長にもつながります。
「提案コンシェルジュ」の価値
では次に「提案コンシェルジュ」の価値について書いていきます。
管理職の仕事って大変ですよね?
- 業務日報の作成
- 会議に出る
- 会議の資料を作成する
- 現場にも出る
- クレーム対応
- スタッフに嫌なことを言わないといけない
- 嫌われ役になる
などなど、他にもいっぱいあると思います。
ですが働き方改革がすすみ、労働時間が短くなりこれらの仕事を全部管理職がこなすのは無理です。
じゃあ業務量を減らすべき?
でももし業務量を減らすと、信頼を失う、業績が下がる、業務が滞るなど生じませんか?
もちろん業務改善は必要です。
効率的に作業することは仕事の基本です。
でも効率を意識しすぎると、業務量をどう減らすかが考えの中心になってしまいます。
業務量を減らすと成果は増えないことが多いです。
未来の働き方は、業務量を減らしながら成果を増やすことが重要となります。
短時間でより多くの業務をこなし、且つ、生み出す価値・成果を大きく伸ばす必要があります。
今より短時間で「成果を2倍にする働き方」を目指すべきです。
これまで8時間で100だった成果を、同じ時間で200にできるような働き方を目指します。
そうすれば、全職員が生み出す価値も生産性も高まります。
「提案コンシェルジュ」にはそれを実現できる手段です。
ではどうすればよいでしょうか。
「業務効率化」から「業務最適化」へ
今より短時間で「成果を2倍にする働き方」、
この視点から作業の進め方を捉え直すと、「業務効率化」からさらに一歩踏み込んで「業務最適化」を心掛けることが重要になります。
わかりやすく言えば、「限られた業務時間から得られる成果を最大化するために、業務の選択と配分を最適化する」ということです。
具体的には、下記の選択と配分を自分の中で最適に決められるようにすることが、短時間で成果を上げるこれからの働き方では重要になります。
- 仕事のどの部分に時間をかけ、どの部分には時間をかけないかを決める
- 仕事のどの部分は自分で行い、どの部分は人に任せるのかを決める
- 仕事のどの部分の成果の質を最大化し、どの部分の質をあきらめるかを決める
自分にとって不要な業務をそもそもなくす、もしくは他の人に任せる、そして残った時間を使って短期間で質の高い成果を生み出すことに集中することが重要です。
もしあなたが管理職であるなら、ご自身の業務内容を一度書き出してみることをお勧めします。
その中でどの業務に長時間ついやしているでしょうか。
おそらく管理職が行わなくても良い業務に長時間費やしていることと思います。
今回お話しした「提案コンシェルジュ」の目的は「意見の見える化」ですが、他にもこんな効果があります。
- スタッフ間でまとまり感が出る
- 権限移譲によりスタッフに責任感が出る
- スタッフの提案が通りやすくなる
- 管理職へのクレームが減り、管理職とスタッフの関係性が良くなる
- 管理職の業務が減る
管理職は「スタッフへの対応」の時間が大きく削減されます。
またスタッフが自主的に働いてくれるようになり、管理職は管理職でなくてもできる業務をする時間が減ります。
「業務の最適化」につながるわけです。
おわりに
補足として、私の施設では「『あかん』シール」という取り組みもしています。
コンシェルジュが「これはあかんやろ」というところに貼っていきます。
例えばコップ出しっぱなし、カルテ出しっぱなし、等です。
そうするといちいち管理職がスタッフに注意をする必要がなくなります。
いかがだったでしょうか。
「提案コンシェルジュ」をやってみようと思われましたか?!
管理職はスタッフを管理することが仕事です。
「提案コンシェルジュ」はその一つの手段になるかと思います。
今後の働き方の参考になれば幸いです。
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