こんにちはすきマッチです。
今回は介護現場に役立つ会議方法について記載します。
会議の進行でお悩みの方へ、私が実践しより良い結果を得ることができた会議方法をお伝えさせていただきます。
この記事を読んでいただき実行することで、
- 全職員の共通認識ができる
- 意思決定(決定事項)ができる
- 皆が意見が反映される
- 無駄な時間がない
- 時間通りに終わる
- 職員の関係性が深まる
こんな会議を進行することができます。
では早速いきましょう。
目次
会議の目的
あなたの施設で行う会議は何のための会議ですか?
会議の方法は目的に応じて変える必要があります。
- 全職員の行動を決めるための【意思決定会議】
- 全職員から提案や意見を出すための【提案会議(付箋会議)】
- お互いの理解を深め合うための【コミュニケーション会議(ダイアログ)】
基本的には、この3つのいずれかが会議を行う目的になります。
そして1回の会議では1つの目的で進行するべきです。
1度に2つ以上の目的をもって進行するとファシリテーターも参加者も混乱しがちです。
ダメな会議例
ダメな会議はこんな会議です。
- 始まりと終わりの時間が決まっていない
- 声の大きい職員だけが発言している
- 議題が準備されていない
- 「皆で決めよう」という内容と雰囲気
- ファシリテーターがいない
- 否定的な意見が飛び交っている
- 事前に議題が周知されていない
- 情報共有と報告だけ
- 開始後に資料を読み始める
- 継続検討ばかりで何も決まらない
こんな会議をしていませんか?
目的別の会議方法を紹介
【意思決定会議】
介護現場は日々問題が生じ、管理職はそれを解決していかなければいけませんよね。
その場その場で決められる問題もあれば、
職員皆が納得したうえでルールとしてを決めていく必要がある問題もあります。
また介護施設では業務を分担したり、レク内容を決めたり、年間の行事を企画したりと決定事項が山ほどあります。
この会議方法はそういったルール作成や決定事項作成に最適な会議方法です。
この会議を進めるうえで必要な考え方があります。
まず施設のルールや決定事項に対して責任を取るのはあくまでも管理職だということです。
ルールが失敗して皆が混乱しようと、成功しようと責任は管理職にあります。
そう考えたとき、他人(職員)の意見でルールが決まってしまいそれがもし失敗に至った際、その責任をとるのはその職員ではなく管理職のあなたになります。
例えばこんな感じです。
デイサービスでご利用者が飴を持参したとします。
管理職の私としては"契約のときに《持病のため持参をやむを得ない》と判断しない限りは持ってきてはいけない"と考えました。
しかし声の大きいスタッフが”それは自立支援の理念に反します、飴ぐらい問題ないと思います"と発言し、ご利用者の飴持参はOKと決まりました。
翌日、一人のご利用者が嚥下障害のある方に飴を上げてしまい喉を詰まらせてしまい、救急搬送…。
どうでしょう?責任は声の大きいスタッフではなく管理職になりますよね。
ちょっと極端な例ではありますが、このように施設のルールの責任は管理職になってしまいます。
ではどうすればよいかといいますと、ルールは管理職が作ってしまえばよいのです。
もし他のアイデアが欲しければ、信頼している職員2,3人でルールを決めてしまいます。
そしてこの【意思決定会議】ではそれを発表するだけです。
簡単ですよね。
そして、その意思決定に対して【質問】【提案】などを職員が発言する場とするのです。
あくまでも"これはもう決定しているものなんですよ"という呈で。
先ほどの例でいくと、
『ご利用者の飴の持参は、《契約のときに持病のため持参をやむを得ないと判断しない限りは持ってきてはいけない》と決めました。
これについて何か質問などはありますか?』
と言います。
それでも声の大きいスタッフが意見を言ってくるかもしれません。
それに対しその場で反論できない場合は【宿題】として、後日個別でその意見に答えます。
『自立支援も大切ですが、まずはリスク管理を重視します』という感じで。
あくまでもその会議では『これは当施設のルールとしますが宜しいですね』という場で。
最終的にはそれが皆の共通ルールとなる仕組みです。
質問や提案の時間は設定しておかなければいけません。設定していなければ際限なく言ってくるかもしれませんからね…。
以上が【意思決定会議】です。
【提案会議(付箋会議)】
この会議は職員全員から意見を聞き出し、声の大きい職員だけが発言しないようにします。
全員参加型の会議なので「暇だな~、早く終わらないかな~」と考える職員がいなくなります。
そして無駄な会話がなく皆の意見が反映され、効率よく短時間で終わることができます。
では、付箋紙会議の流れも例えを使いながらご説明します。
議題は【年間の研修計画を立てますので、皆さんが普段困っていることや知りたいことはありますか?】
1.参加者が付箋に思いつく限りのアイデアを書き込む(10分程度)
1つの付箋には1つのアイデアだけ書き込み、基本的には無記名です。
無記名にすることで立場や役職に関わらず意見を出せます。
「今更こんなこと聞くのもな~」
「知りたいことがあるけど皆の前で発言するのは恥ずかしいな」
ということがなくなります。
2.共有の場に張り出す
付箋を回収し模造紙やホワイトボードにすべて張り出します。
3.司会者が似たようなワードをグループ化する
付箋を貼ったり剥がしたりしながら司会者がグルーピングします。
今回の例では、
- 骨折について知りたい。糖尿病について知りたい。透析について知りたい⇒《よくある病気や疾病について》というグループ
- ケアマネとの係わりを具体的に知りたい。他び施設について知りたい。⇒《介護保険制度について》というグループ
- 腰痛について知りたい。四十肩についてしりたい。膝痛について知りたい。⇒《痛みと介助方法について》というグループ
といった感じにグルーピングしていきます。
4.模造紙をデジカメで記録する
この写真が議事録の代わりとなります。写真なら会議終了後すぐに共有できるので会議後の仕事もスムーズです。
議題としては他にも、
- レクの種類
- 当施設に必要なマナー
- ご利用者が不快に思っていること
- 業務改善が必要だと感じていること
- 当施設の強み
等を聞き出すのにうってつけの会議です。
【コミュニケーション会議(ダイアログ)】
前述した【意思決定会議】は、職員が普段の考えていることや思っていることを引き出すことができません。
コミュニケーション会議をすることでお互いを理解することができ、新たな気付きや可能性を見出すことができます。
また職員間の関係性をより良くすることもできます。
ただしやり方を間違えると"ただの雑談"となります…。
雑談でもそれはそれで関係性が深まりも良いかもしれませんんが、やはり同じ時間を使うなら目的を持った意味のあるものにしたいですよね。
私が実践してみたコミュニケーション会議はこの3つ、
- ダイアログ
- ワールドカフェ
- ブレインストーミング
この中で一番良いと感じたのが【ダイアログ】です。
ただこれは非常に難しく、難易度が高いです。
私自身研修にも何度か行きましたがうまくいっているかどうかというレベルです…。
それぞれ本が出版されていますので検索してみてください。
研修もいろんなところで開催されています。
大まかな流れとしてはこちらの記事が大変参考になりますので載せておきます。【ダイアログについて】
それぞれ共通しているのが、
- 相手の発言を否定しない
- 判断しない
- 結論を出さない
ことです。
それを前提に対話をすることで《気づき》《コミットメント》《協働関係》を等を得ることができます。
会議には準備が必要
会議を行う上で最も重要なことは"しっかり準備をする"ことです。
準備次第で会議は決まるといっても過言ではありません。
準備としては、
- 自施設に今必要な議題を考える
- 議題に対して管理職同士で意思確認をしておく(管理職が複数いる場合)
- 根回しをしておく(目的によって)
- 議題や項目、会議のルール等を事前に職員へ周知させておく
等です。
最初はぎこちない会議になるかもしれませんが、しっかり準備することで何が問題だったか、次はどうすればよいかを振り返り改善することができます。
いわゆるPDCAサイクルを回すことができます。
そうすることで自施設に合った会議に進化していくことができます。
目的を持った意味のある会議にするには準備が不可欠です。
おわりに
いかがだったでしょうか。
当施設では1か月に1回のペースで会議をするようにしています。
あまりやりすぎると職員に負担をかけてしまいますからね。
私はその都度"当施設で今必要な会議は何か"を考え実施するようにしています。
まずは【意思決定会議】と【提案会議】をしてみることをおススメします。
それではこの辺でおわります。
あなたの施設の会議がより良いものになることを祈っています。
業務改善の記事はこちら
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