みなさんこんにちは、すきマッチです。
今回は以前記事にもさせていただいた、介護過程がなぜ必要なのか、を重点に記事を書いていきたいと思います。
実務者研修等で「介護過程」を学習した方や福祉学校などの授業で学習した方、を含むすべての介護職に知って欲しい内容です。
介護過程は「教育」「個別ケア」「スタッフのレベルアップ(専門性の向上)」すべてに対応した大変便利なツールです。
ぜひ理解して、施設のケアに導入してください。
介護過程とは
介護過程とは少し難しい表現をすると、「介護の方法を科学的思考と問題解決思考に基づいて説明していくもの。意図的に行う介護の根拠(理由)をみつけていくこと」です。
科学的思考とは、介護に論理的な根拠(理由)付けをおこなうこと。
問題解決思考とは、問題に対する情報収集から解決に向けた計画の立案、実行、評価する思考の過程のことです。
介護は、生活歴や人生観、価値観または疾病や既往歴などが違うたくさんの利用者の生活を支援していくことです。
介護士は、要介護状態にあるご利用者の状況や状態に合わせて、その人らしい生活ができるように支援していきます。
これらの介護は意図的であり、根拠(理由)がなければならないのです。
この「意図的な介護」の理由付けの思考の過程が「介護過程の展開」になります。
介護過程の展開とは
・アセスメント
・介護計画の立案
・実施
・評価と修正
をPDCAサイクルにのせて実践することになります。
アセスメントとは、ご利用者の全体像を様々な角度から把握し、得られた情報から、どのような介護が必要か(課題)を判断し、それはなぜ必要なのか、その理由をはっきりとさせることです。(統合と解釈)
介護計画の立案とは、アセスメントから抽出された課題に沿って「介護目標」「介護内容」を具体的に示すことです。
介護計画に沿って介護を提供することで、個別性の高いニーズ(課題)に複数のスタッフが関わっても質の高い介護の提供が可能になります。
実施は、介護計画に沿って介護を行うのですが、どうしても職員・利用者の紙面では表せない心理面や価値観・介護観などが入り込んできます。
まずは実施した内容を介護記録として記述します。実施内容と職員が客観的に観察した内容、実施した際の利用者の反応などについて記述します。
他の職員が介護記録を見て、どんなケアをし、利用者がどんな様子だったのか描写できるレベルであることが理想です。
評価とは、介護計画に沿って実施しているか、目標のどの段階にいるかなどについておこないます。評価の時期としては、短期・長期の決まった時期と利用者の状況が大きく変化した時に行われることもあります。
その結果、継続すること修正の必要なモノを判断します。
この一連の流れが「介護過程の展開」になります。
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介護過程の考え方
従来の介護は、実践の現場で介護士たちが試行錯誤しながら「コツ」や「カン」を習得し、後輩に教えてきまいた。
しかし、この方法では正しい理論は生まれません。
特に、これから団塊の世代が高齢者になりご利用者になります。
ますます多種多様になるニーズに対応するには、「コツ」や「カン」を教えていくだけでは難しくなってきます。
ではどうするのか、介護過程では行う介護行為それぞれに、知識や技術、理論が裏付けとして存在するということです。
理論と聞けば難しくイメージされると思いますが、ここでは「その人らしさ」であり、「その人とスタッフの関係」です。
「その人らしさ」に対応した、多種多様なニーズや生活のような個別性の高い介護に対して
・正しい介護技術・知識
・その人らしい生活とはなにか
・生活の継続のために心身機能の低下を防ぐ
・人としての生活の質を豊かにする
を念頭に考えます。
やはりここでも1番重要なのが「その人らしい生活」(個別性)です。
「その人らしい生活」というのは同じ疾病、同じような身体状態でも同じ方法で介護することが必ずしも正解とは言えないということです。
アセスメントで得た「その人」の情報(生活歴・文化・風習・価値観・宗教・家族やこだわり・身体状態(ADL/IADL))から「らしさ」を尊重していくことです。
単純な話をすれば、ご利用者が「下の世話」を人にしてもらうことにどう感じているか。
「しかたない」と受け入れている方、「それだけは嫌だ」と受け入れられない方。同じような疾患で同じようなADLの方でも感じ方はそれぞれです。
「その人らしさ」に対して「コツ」や「カン」で対応していけばどうなるか、想像に難しくないでしょう。
介護の「根拠(理由)」を明確にし「言語化」する。ことが介護過程の最大の魅力です。
スタッフもやるべきことがはっきりとします。
施設で介護職が行う介護過程
「介護職」が行う介護過程というのがポイントです。
ケアマネジャーが作った「ケアプラン」や「施設サービス計画書」は生活全般の解決すべき課題や目標、サービス内容やそれを担当する専門職(事業所)、頻度、計画書の期間などが記載されています。
計画書の担当が「介護職」になっている部分を、介護職として、介護の専門家として介護計画を立てるのです。
契約後に、現在のご利用者の全体像を把握し、どのような介護が必要であるかをその理由と共に明確にするためにアセスメントをおこないます。
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アセスメントを元に、ご利用者にとって安全で、いま持っている力(残存機能)を最大限発揮できるための介護方法を考え「介護計画」として位置づけます。
続いて、介護計画を元に施設全体で「統一されたケア」を提供します。
最後にケアの記録をもとに、評価を行い「継続」「修正」の判断を行います。
介護計画を立てる上で注意していただきたいのが、「介護職」がおこなうということです。
どういう事かというと、「リハビリ」や「医療的ケア」などを介護計画に入れてはいけない。ということです。
介護職が「専門職」としての地位を確立するためにもここが一番大事であると言えます。
片麻痺のあるご利用者にトイレまでの車椅子移動とトイレ内での介助をおこなうとします。
どのような介護方法でおこなうのか、なにに注意するのか、本人のこだわりはなにか、を把握した上で「介護職」として介護計画を立案していきます。
「その人らしさ」を織り交ぜ生活の一部として介護を考えます。
リハビリ職であれば、一連の動作に必要なリハビリを考えて「動作」の改善に力を入れます。
医療職であれば、排泄時の医療的リスクについて計画を立てます。
それぞれの専門職の中に「介護職」の存在感を出すためにも、介護職が出来ることで「介護計画」を立てましょう。
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まとめ
いかがだったでしょうか?
介護過程について勉強中であり、つたない文章になっております。
介護職の専門性の向上、統一されたケア、個別ケアを実践するために日々勉強です。
みなさんが「介護過程」を知る、勉強するきっかけになればと思います。
一緒に頑張りましょう。
ここからは宣伝です。
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