みなさんこんにちは、すきマッチです。
遅くなりましたが、4月に控える介護保険報酬改定の概要と個人的な意見を述べていきたいと思います。
今回は新型コロナウイルスや災害の影響やビッグデータの活用など「混乱」と「新たな時代の幕開け」が混在したような状況下での改定になります。
0.7%のプラス改定と言われていますが、財政中立であり、プラスの財源は既存の報酬から捻出されます。
なにもしなければマイナス改定もおなじです。
しっかりと国の意志を汲み取り、算定できる加算を算定しましょう。
この記事は基本的に第199回介護給付費分科会資料の資料を引用しています。
リンクを貼っていますので、資料として活用してください。
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参考令和3年度介護報酬改定における通所介護の加算取得【加算取れ】
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目次
令和3年度介護報酬改定の概要
新型コロナウイルス感染症や大規模災害が発生する中で「感染症や災害の対応力強化」を図るとともに、団塊の世代の全てが75歳以上となる2025年に向けて、2040年も見据えながら、「地域包括ケアシステムの推進」、「自立支援・重度化防止の取組の推進」、「介護人材の確保・介護現場の革新」、「制度の安定性・持続可能性の確保」を図る。
改定率+0.70% ※うち、新型コロナウイルス感染症に対応するための特例的な評価0.05%(令和3年9月末までの間)
第199回介護給付費分科会資料より引用原文のまま
やるべきことはかなりたくさんある印象です。
今年度も集団指導は難しそうですし、自身で知る姿勢を持っていないといけません。
よく理解をしておかないと、知らなかったですまされないこともたくさんあります。
では概要についての意見を書いていきたいと思います。
1.感染症や災害への対応力強化
・感染症や災害が発生した場合であっても、利用者に必要なサービスが安定的・継続的に提供される体制を構築
〇日頃からの備えと業務継続に向けた取組の推進
・感染症対策の強化
・業務継続に向けた取組の強化
・災害への地域との連携した対応の強化
・通所介護等の事業所規模別の報酬等に関する対応
第199回介護給付費分科会資料より引用原文のまま
災害や感染症で被害を受けやすい高齢者の生活を守るために、事業をしっかりと継続できる計画を立てる必要があります。
計画を作成後、職員に研修・訓練の実施と地域住民の参加と連携が必須になります。
うまく作成運用して、有事への対応力を強化しましょう。
こちらも厚生労働省がガイドラインをだしていますので参考にしてください。
介護事業所等向けの新型コロナウイルス感染症対策等まとめページ|厚生労働省 (mhlw.go.jp)
2.地域ケアシステムの推進
・住み慣れた地域において、利用者の尊厳を保持しつつ、必要なサービスが切れ目なく提供されるよう取組を推進
〇認知症への対応力向上に向けた取組の推進
・認知症専門ケア加算の訪問サービスへの拡充
・無資格者への認知症介護基礎研修受講義務づけ
〇看取りへの対応の充実
・ガイドラインの取組推進
・施設等における評価の充実
〇医療と介護の連携の推進
・老健施設の医療ニーズへの対応強化
・長期入院患者の介護医療院での受入れ推進
〇在宅サービス、介護保険施設や高齢者住まいの機能・対応強化
・訪問看護や訪問入浴の充実
・緊急時の宿泊対応の充実
・個室ユニットの定員上限の明確化
〇ケアマネジメントの質の向上と公平中立性の確保
・事務の効率化による逓減性(ていげんせい)の緩和
・医療機関との情報連携強化
・介護予防支援の充実
〇地域の特性に応じたサービスの確保
・過疎地域等への対応(地方分権の提案)
第199回介護給付費分科会資料より引用原文のまま
ここは以前からの取組ですね。
今回の大きな動きは、無資格者の認知症介護基礎研修の義務化でしょうか。
3年の経過措置はありますが、職員の不安の軽減やサービスの質の向上のためすぐにでも取り組みたいですね。
看取りの加算が手厚くなること、CMの事務作業の逓減性の緩和あたりが気になるところです。
特にCMは質の向上をうたいつつ、担当できる人数を増やしていたので事務作業が効率化できるのはいいことでしょう。手抜きとは違う方向で効率化をして欲しいところではあります。
3.自立支援・重度化防止の取組の推進
・制度の目的に沿って、質の評価やデータ活用を行いながら、科学的に効果が裏付けられた質の高いサービスの提供を推進
〇リハビリテーション・機能訓練、口腔、栄養の取組の連携・強化
・計画作成や多職種間会議でのリハ、口腔、栄養専門職の関与の明確化
・リハビリテーションマネジメントの強化
・退院退所直後のリハの充実
・通所介護や特養等における外部リハ専門職等との連携による介護の推進
・通所介護における機能訓練や入浴介助の取組の強化
・介護保険施設や通所介護等における口腔衛生の管理や栄養マネジメントの強化
〇介護サービスの質の評価と科学的介護の取組の推進
・CHASE・VISIT情報の収集・活用とPDCAサイクルの推進
・ADL維持等加算の拡充
〇寝たきり防止等、重度化防止の取組の推進
・施設での日中生活支援の評価
・褥瘡マネジメント、排せつ支援の強化
第199回介護給付費分科会資料より引用原文のまま
デイサービで働く私には一番気になる部分です。
なんといってもビッグデータ「LIFE(CHASE)]の活用です。
加算にもしっかりと組み込まれていて、理解必須の部分でしょう。
また、解説の記事を書きたいと思います。
また、外部の事業所とも連携を取りやすくしようとする動きもあり、4月以降も動向をしっかりと見ていきたいです。
悲報としては、入浴介助加算です。
なにもしなければ10単位のマイナスです。基本報酬のプラスをすべて飲み込んでしまいました。
介助の必要がほとんどなく、でも一人で入るのは不安という人の入浴はどうなってしまうのでしょう。
詳しい解説は加算解説の記事で。
4.介護人材の確保・介護現場の革新
・喫緊・重要な課題として、介護人材の確保・介護現場の革新に対応
〇介護職員の処遇改善や職場環境の改善に向けた取組の推進
・特定処遇改善加算の介護職員間の分配ルールの柔軟化による取得促進
・職員の離職防止・定着に資する取組の推進
・サービス提供体制強化加算における介護福祉士が多い職場の評価の充実
・人員配置基準における両立支援への配慮
・ハラスメント対策の強化
〇テクノロジーの活用や人員基準・運営基準の緩和を通じた業務効率化・業務負担軽減の推進
・見守り機器を導入した場合の夜勤における人員配置の緩和
・会議や多職種連携におけるICTの活用
・特養の併設の場合の兼務等の緩和
・3ユニットの認知症GHの夜勤職員体制の緩和
〇文書負担軽減や手続きの効率化による介護現場の事務負担軽減
・署名・押し印の見直し
・電磁的記録による保存等
・運営規定の提示の柔軟化
第199回介護給付費分科会資料より引用原文のまま
ここは介護職の処遇の改善とハラスメント対策が注目ですね。
特に特定処遇改善加算がかなり算定しやすくなりました。
算定率は大きく上がるでしょう。
また、ICTやテクノロジーの活用で介護職の負担が減る事業所もかなり増えてくるでしょう。
ポイントはサービス提供体制強化加算の上位区分ですね。介護福祉士の取り合いが始まるかもしれませんね。
5.制度の安定性・持続可能性の確保
・必要なサービスは確保しつつ、適正化・重点化を図る
〇評価の適正化・重点化
・区分支給限度基準額の計算方法の一部見直し
・訪問看護のリハの評価・提供回数等の見直し
・長期間利用の介護予防リハの評価の見直し
・居宅療養管理指導の居住場所に応じた評価の見直し
・介護療養型医療施設の基本報酬の見直し
・介護職員処遇改善加算(Ⅳ)(Ⅴ)の廃止
・生活援助の訪問回数が多い利用者等のケアプランの検証
〇報酬体系の簡素化
・月額報酬化(療養通所介護)
・加算の整理統合(リハ、口腔、栄養等)
第199回介護給付費分科会資料より引用原文のまま
ここは区分支給限度基準額の計算方法の一部見直しに尽きるでしょう。
ご利用者に自費が出るからと、加算の算定を見送っていた事業所にも朗報です。本来、ご利用者に必要な加算案ならそんなことがあってはいけない事なんですが。
あとは訪問看護事業所による、リハ職による訪問リハの評価でしょう。国が訪問リハの必要性・重要性をどう考えているのか今後の見極めが必要ですね。
6.その他の事項
・介護保険施設におけるリスクマネジメントの強化
・高齢者虐待防止の推進
・基準費用額(食費)の見直し
・基本報酬の見直し
第199回介護給付費分科会資料より引用原文のまま
訪問介護はしょっぱい結果になりましたが、すべてのサービスで基本報酬が上がりました。
ご利用者への説明や他の加算との兼ね合いを早急に進めて今年度中にまとめる必要がありますね。
まとめ
概要の説明ということで内容的には介護給付費分科会の資料がほとんどです。
最近感じることは、管理者や経営者はもちろん介護職もしっかりと介護保険法、報酬をしっかりと理解する必要があるということです。
ご利用者に対する説明や加算など、ご利用者のために知らなければならない情報と処遇改善のようにスタッフを守ったり処遇をよくする制度もどんどん出てきます。
しっかりと制度を理解することで自分の事業所の加算の算定具合、処遇改善の算定具合をはっきり把握できるはずです。
これらは転職や職選びに確実に影響を及ぼします。
いち介護職だから関係ないと考えるのではなく、可能性を拡げるために制度の勉強をしていきましょう。
私も皆さんと一緒に学んでいければうれしいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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