こんにちは、すきマッチです。
介護の勉強をしていると1度は必ず聞いたことがあるワード
「生活を知る」
なんだそれは?そんなものは知っている。私は最初そう思いました。
しかし、実際は何もわかっていませんでした。
デイサービスで働いている私は、施設でのご利用者の様子しか知りませんでした。
無意識に「生活」と「施設」を同じと考えていました。
生活を知ることでケアへの考え方や関わり方が変わる、経験を交えながら記事を書けたらと思います。
介護職を始めたばかりの人、経験はあるけど自分はまだまだと感じておられる方、ベテランで介護を極めつつある方、色々な人に読んでいただき介護を考えるきっかけになれば幸いです。
生活を知るとは
介護サービスを提供する上で「生活を知る」とはどういうことか。
わかりやすい例でいうと、デイサービスでのご利用者のADL(日常生活動作)についてです。
デイサービスのバリアフリーの整った、介助のしやすさ、移動・移乗のしやすさを最優先に作られた環境での「動作」はそのご利用者の本来のADLですが、家での動作とはどうしても差がうまれます。
狭いトイレ、片付いていない床、高さの合わない椅子などそれぞれのご利用者の家にはそれぞれの環境があります。
そのご自宅での動作を知ることが大切なのです。
ご利用者はデイサービスにいるよりも長い時間を家で過ごします。多くの動作を繰り返します。
デイサービスの「個別機能訓練」が「個別」である理由です。居宅訪問が必須になっている理由です。
本来はすべての介護にかかわるスタッフが、対象のご利用者の生活を知ってることが理想です。
デイサービスのトイレでうまく移乗ができる、デイサービスでは躓くことなく歩ける。
それが在宅生活ではできているのか?できない理由は何なのか。を知ることが「生活を知る」ということの第一歩です。
デイサービスや在宅生活において「生活を知る」とは、ご利用者が安心して生活を続けられるようにするために事業所と家での違いを、生活動作状況、生活環境を知るということです。
では、施設で生活されているご利用者の「生活を知る」とはなんでしょうか。
施設でバリアフリーが行き届いているのでなにも意識しなくてもいいでしょうか。
私は、施設の方が生活を知るべきだと考えます。
いまだに時折見かけるのが、画一的な間取りに画一的な家具の配置された部屋です。
これは完全にスタッフの思考が停止しています。
身体状況や生活歴などにより、間取りは無理でも家具の配置は変化させるべきです。
福祉用具を使い、安全に生活のしやすい空間を作るべきです。
導線、テレビの位置、ベッドの向き、手すりの位置などご利用者の生活を考えて、ご利用者と共に作り上げることが大切です。
「生活を知る」ということを少しわかっていただけたでしょうか。
次章以降で、生活を知ることで得られるもの・生活を知るポイントについて書いていきます。
生活を知ることは「利用者に興味を持つこと」参考記事です。
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生活を知るとなにが変わる?
生活を知ることで、まずはリスクへの意識が変わります。
さらに、機能訓練への取り組み方、普段の動作への意識、観察する力など業務のレベルが変わることを実感できます。
ご利用者を知ることになるので、業務上のメリットしかなく、得るものは多いでしょう。
「生活上の課題」を見つけることができるので、介護計画書の作成にも興味が出てくる方がいるかもしれません。
では、少し解説も入れていきましょう。
リスクへの意識が変わるとは。
ご利用者の生活上で、デイサービスは一部分でしかありません。
デイサービス以外では家で過ごされたり、病院や買い物に行ったり、自分の生活圏の中で生活をされています。
どのように生活されているのか、を知ることで生活上のリスクが見えてきます。
椅子やベッドが低い方はドンと尻もちのような座り方になっている
→圧迫骨折の危険性
床に物が多い、フローリングがツルツルなど
→居室での転倒リスク有
外出時に福祉用具を使用しているか。
→歩行器が重たくて公共交通機関が使いにくい
などなど生活動作上でのリスクから環境、ストレスなどを発見する手段としても有効です。
業務のレベルが変わるとは。
課題を知って機能訓練や介助をすることは、スタッフとご利用者双方にとっても効果が全く違います。
意識するポイントやそれぞれの運動・介助の重要度も変わってきます。
細かい部分は、理学療法士などの専門職の意見が重要ですが介護職としてできることもたくさんあります。
多くの時間で関わる「日常生活動作」はその代表例です。
動作のたびに専門職が出向いていたのでは現場はまわりません。
介護職が機能訓練士の専門職の知識を吸収して、必要な介助や動作の指導を行うことができます。
機能訓練士の専門職のいない職場でも今はネット社会です。調べるとなんでも知ることができます。
※専門性が高度なことはリスクも高くなるので、管理者に相談してください。
業務レベルが上がることでなにが起きるのか。
例えば、座る時はお辞儀をするようにゆっくり座ることを繰り返し伝えることで家での動作も変化し、圧迫骨折を防ぐことができます。
歩き出しや床の材質が変わるタイミングは転倒リスクが高いことを伝えることで、リスクの軽減につながることもあります。
正しい知識を安全な生活に必要な分だけ、正しく伝えることで生活上のリスクを下げることができます。
機能訓練士に言われたから伝えるのではなく、自分の知識として吸収してからご利用者に伝える努力をしましょう。
介護職という専門職として、生活を支えることで自覚やプライドも持って働くきっかけにもなることでしょう。
また、心身状態からの変化や異変にも気づける「目」も養うこともできます。
「歩き方がいつもと違う」「姿勢が傾いている」など目に見える変化にも気づきやすくなります。
「しんどそうだな」とか、「なんとなく危ないな」というような違和感として感じることもあるでしょう。
「気づき」は介護職としてかなり重要な武器です。
日常を知ってはじめて「変化」や「異変」に気付くことができます。
生活を知るポイント
生活を知るには家(生活スペース)に行くことが一番です。
家に行き、朝起きてからトイレ→朝食→整容などのルーティンを実際に行ってもらいます。
その他日中の過ごし方やよくする行動(動作)を行ってもらう。
見るポイントは、動作はもちろん環境にも目を向けましょう。
※動作は「居宅訪問チェックシート」で十分です。
・椅子やベッド、福祉用具の高さ
・手すりの位置
・床の材質
・小さな段差の有無
・ドアの開く向き
・照明や光の具合
・導線の障害物
・上がりかまちの高さ
・階段の使用状況、幅・高さ
・その他その家の特殊な環境
などなど、見るべきものはたくさんあります。ご自身の経験で見るポイントが変化することも楽しみましょう。
会話をしながら観察し、ご本人が気づいていない問題にも目を向けましょう。
ご本人の中で当たり前になってしまい、リスクのあることを自然と行っている可能性も大いにありえます。
居宅に行けない場合はどうでしょう。
カンファレンスや居宅訪問にいったスタッフに聞くのもいいですが、ご利用者に話を聞いてみることをお勧めします。
この際には環境設定が重要で、ご利用者が会話に集中できるようにプライベートや周りの環境に配慮しましょう。
方法としては、朝のルーティンを教えてもらい、できる動作は実際にやってもらう。
普段のご利用の様子で気になる動作があればそこを重点的に聞いてみるなどの工夫もいいでしょう。
これは「アセスメント」というご利用者との共同作業であり、尋問や誘導ではありません。
ご利用者の意志や気持ちを大切にしましょう。話したくない、わからないなど答えられないようなことは飛ばしていきましょう。
ここで注意点ですが「アセスメントシート」や「居宅訪問チェックシート」は埋めるに越したことはないですが、必須ではありません。
極端な話、「課題」が見つかればそこで終了でもOKです。
課題を見つけて共有することがアセスメントのゴールです。ご利用者にも課題をわかりやすくイメージしてもらうことで、その後のケアやリハビリにスムーズに活かすことができます。
まとめ
いかがだったでしょうか。
「生活を知る」重要性をご理解いただけたでしょうか。
介護職がご利用者の生活を知ることで得られることは計り知れません。
ご利用者にも、介護職にもメリットしかないことです。
皆さんの介護を考えるきっかけの一つになれば幸いです。
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