こんにちは、すきマッチです。
このシリーズでは、新人介護士さんに向けてケアの基本中の基本を解説していきます。
新人さんはもちろん、指導的な立場の方も指導の参考にしていただけると思います。
「食事」「口腔ケア」「更衣・入浴」「排泄」「コミュニケーション」「レクリエーション」「体操」「役割化」の8種類です。
第4弾は、「更衣・入浴ケア」です。
更衣・入浴ケアは、ご利用者の羞恥心や清潔に大きく影響します。
また、拒否の多いケアでもあります。
職員は正しい知識を持ち、丁寧にすばやく対処することが求められます。
第3弾排泄ケアはコチラ
-
参考ケアの基礎中の基礎研修-第3弾排泄ケアを解説します【新人介護士さん必見!】
こんにちは、すきマッチです。 このシリーズでは、新人介護士さんに向けてケアの基本中の基本を解説していきます。 新人さんはもちろん、指導的な立場の方も指導の参考にしていただけ ...
続きを見る
目次
入浴時に注意すべきこと
最初に、入浴時に最低限注意、配慮しなければならない項目を3つか挙げます。
当たり前のことばかりなので、さっと読んでください。
ヒートショックに気をつける
ヒートショックとは、気温の変化によって血圧が上下を繰り返し体に負担がかかることです。
心筋梗塞や脳梗塞の原因になる怖い現象です。
特に冬場は脱衣室と浴室、お湯の温度に差ができやすく危険です。夏も同様、クーラーが効きすぎていると危険度は増します。
介護の現場では、スタッフは服を着て介助をします。室内の温度を下げがちですが、裸になるご利用者に合わせた室温設定にしましょう。
入浴前、入浴後に水分補給をする。
入浴後は入浴中に汗をかいて水分を失います。浴後にお茶やスポーツドリンクを提供して、脱水症状にならないように注意してください。
入浴前については、高齢者は普段から水分をあまり摂らない方が多いです。トイレに行きたくない、が1番の理由です。
体に水分が少ない状態での入浴は危険です。必ず、水分補給してから入浴してもらうようにしてください。
入浴拒否のある方への執拗な声掛けはダメ
入浴拒否があるのは大抵、認知症の方です。
ちなみに、認知症のない方の入浴拒否は、ほんとうに入れない理由があるのでそもそも一度の声かけにしておきましょう。
認知症の方は、色々な理由から入浴を嫌がります。
入浴をすること自体がわからない、動作ができるか不安、めんどくさい、裸を見られるのが嫌だ、などなど理由は人それぞれです。
そこにあの手この手を使って説得して入浴してはダメです。
なぜなら、入浴自体が「嫌なこと」になってしまうからです。
最初の方はなんとか入ってくれても、すぐに強い拒否をされるようになります。
本人が入る気になっていない入浴は、騙された、無理矢理風呂に入らされた、と言うように嫌な感情が残りやすいからです。
すると、ご利用は「お風呂」と言う言葉や「脱衣所」と言う場所に拒否反応を示すようになってしまいます。
そうなってしまうと信頼関係を築き直すのはかなり苦労します。
ウソをついたり騙したりせず、お風呂が気持ちいいもの、リラックスできるものと言ったようにプラスの感情を感じてもらうお誘いをしましょう。
断られたら時間をおいて再チャレンジです。
納得しての入浴や更衣は、ご利用者も協力的になりびっくりするほどやりやすいはずです。
スタッフもご利用者もいい気分で介助しましょう。
※最後にひとつ。介助時は、トイレと同様必ず手袋を着用してください。
お尻や陰部を洗うときに排泄物が付いている場合があります。
更衣介助の方法
新人さんにとって、片側マヒの方の更衣介助は緊張してしまうでしょう。
ご利用者自身で動かせないし、こちらもどこまで動かしていいのかわからない。
合言葉は「着患脱健」です。
これは、服を着るときは患側(マヒ側)から、脱ぐときは健側(動く側)からということです。
想像していただくとわかると思いますが、着るときは後に着る腕のほうが、脱ぐときは先に脱ぐ腕がよく動かします。
もう片方はほとんど動かさなくていいのです。
袖を通すときは、拘縮(固まった)側を注意しましょう。
爪や指が引っかかってしまいます。痛みを感じない方の場合は、無理に通そうとすると変な方向に指や手が曲がってしまいます。
最悪、脱臼や骨折の恐れもあります。
介助する側が逆から袖に手を入れて、ご利用者の手を包み込むようにして服を着せてあげると安全です。
足も同様です。足の場合は、靴下を先に履いてもらってからだとさらに介助しやすいです。
指先や足先にビニール袋を被せて介助する方法もあります。
特に足は、弾性ソックスなどのむくみ予防のゴムのキツイモノを履かせることもあると思います。
参考にしてください。
入浴中の介助方法
まずはかけ湯の温度です。
いきなり身体にかけずに、足や手のように身体の末端にかけていきます。
いい温度になっても、身体の末端と胴体は温度のかんじ方が違うので注意が必要です。
ゆっくりとかけていきましょう。
また、シャワーは急に温度が変わることがあります。
かけている間は、自分の指先にシャワーが当たるようにしておきましょう。
身体から頭に移るときも、しっかりと声掛けをしましょう。
かけるのは襟足からで、いきなりバシャっとかけないようにしましょう。
ご利用者によっては、耳をふさぎたい方や洗髪時に強い拒否をされる方がいます。
顔がぬれるのを嫌がる方は、シャンプーハットも有効です。
洗髪も洗体も同じですが、できるところはご利用者にやってもらうことが大切です。
背中やお尻は声掛けをして介助をしましょう。
頭はもみ上げや襟足、体は指先や脇、ひざの裏かかとなどが洗い残しの多い部分になります。
できていないところをお手伝いしながら、きれいに洗いましょう。
湯船に入るときも注意が必要です。
立ち上がるときは、足元の泡が流れているか、手すりや手に泡が付いていないかをしっかりと確認しましょう。
浴室に入るときも、浴槽に高さがある場合は、片足を上げるときにバランスを崩しやすいです。
階段を下りていくタイプは、お湯の中が見えにくいので足を踏み外す危険もあります。
注意しすぎるぐらい注意してください。
湯船に使っているときも注意が必要です。
お湯に浸かった瞬間から血管が広がります。
血圧の変動から身体の異変がないか注意してください。
また、高齢者は筋肉量が減っており、身体が浮きやすくなっています。
手すりをしっかりと持ってもらい、足を投げ出さないようにしてもらいましょう。
湯船専用の椅子を使用してもらうのもいいでしょう。
肩までお湯につかる方も血圧が下がりやすく注意が必要です。
できれば、肩はかけ湯で温めてください。
湯船からあがるときも、立ち上がる瞬間は滑ったり、一気に血圧が下がるので危険が多いです。
更衣室に移動する際もヒートショックに気をつけましょう。
たくさん注意がありますが、どれも大切なことです。
ご利用者のことを、高齢者のことを理解していればすぐに覚えられるので安心してください。
まとめ
いかがだったでしょうか。
新人さん向けということで、基礎中の基礎の内容になっています。
入浴は事故や体調の変化が起こりやすいケアです。
色々なことに注意しながら、ご利用者の羞恥心にも配慮が必要です。
頭で考えるよりも、回数をこなして慣れることも重要です。
少しでもあなたのケアや教育の参考になれば幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
-
参考ケアの基礎中の基礎研修-第1弾食事介助を解説します【新人介護士さん必見!】
こんにちは、すきマッチです。 このシリーズでは、新人介護士さんに向けてケアの基本中の基本を解説していきます。 新人さんはもちろん、指導的な立場の方も指導の参考にしていただけると思いま ...
続きを見る
ここからは宣伝です。
介護職で転職を本気で考えている方はコチラ。すきマッチ藤原は、転職して3年で前の職場より200万円近く年収が上がりました。
本気で転職を考えている方は今すぐクリック!
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
理学療法士で「やりがいを求めたい、キャリアを積みたい、年収600万円以上欲しい!」という方はこちらをクリック!
たくさんの求人からあなたに合った職場が見つかるはずです!