こんにちは、すきマッチです。
2021年度も残すところ後わずかになってきました。
今年度は制度改正やコロナへの対応で大忙しだったことと思います。
そんな中、「科学的介護情報システム(LIFE)」という厚労省の指針を示すかのような超重要な加算が始まりました。
介護施設でお勤めの方は誰しも「科学的介護情報システム(LIFE)」について一度は耳にされたかと思います。
このブログ記事は、「LIFEめんどくさそうだな~」、「そろそろ取り掛からないとやばいよな…」という方に向けて書きました。
まだ加算算定に取り掛かっておられない事業所向けに、わかりやすくLIFEについて全体像をお伝えしたいと思います。
これを機に加算算定へ踏み出していただけると嬉しく思います。
※この資料は、「ケアの質の向上に向けた科学的介護情報システム(LIFE)利活用の手引き」の引用です。
目次
科学的裏付けに基づく介護(科学的介護)
今後、介護サービスの需要が増大していくなかで、ご利用者に対するサービスの質の向上の観点から、科学的手法に基づく分析を進め、エビデンスを蓄積し活用していくことの重要性が議論されてきました。
エビデンスとは根拠のことを言います。
医療分野では1990年代以降、「エビデンスに基づく医療」が取り入れられております。
介護分野においても、以下の取組の実践を通して、エビデンスに基づいた自立支援・重度化防止等の取り組みを進めていくことが期待されています。
1、エビデンスに基づいた介護の実践
ご利用者や家族の意向を踏まえ、どのようなケア提供をすることが望ましいか等、エビデンスに基づいたケアの提供。
2、科学的に妥当性のある指標等の現場からの収集・蓄積および分析
各施設の独自に作成した指標ではなくバーセルインデックス等によるエビデンスを創出
3、分析の成果を現場にフィードバックすることで、更なる科学的介護を推進
LIFEから提供されるフィードバック票を活用し、委員会等で議論の上、施設全体のあり方や利用者のケアのあり方を検討改善することでPDCAサイクルを推進
介護分野では、医療における「治療効果」等の評価指標が必ずしも存在するわけではなく、個々のご利用者等の様々なニーズや価値判断が存在します。
科学的介護の推進にあたっては、様々な関係者の価値判断を尊重して検討を行っていくことが重要です。
科学的介護情報システ厶(LIFE)を活用した科学的介獲の推進のイメージ
エビデンスに基づいた自立支援・重度化防止等を進めるためには、科学的に妥当性のある指標等を収集・蓄積及び分析し、また分析の結果を現場にフィードバックをする仕組みが必要です。
LIFEでは、計画書の作成等が要件となっている加算において実施されているPDCA (Plan一Do -Check-Action)サイクルについて、データに基づくさらなるPDCAサイクルを推進し、ケアの質の向上につなげることを目指しています。
具体的には、下記のように、全国の介護施設・事業所において作成・記録されているご利用者の状態やケアの実績等(計画書等の様式等)のデータを、LIFEで収集・蓄積し、また蓄積したデータに基づくフィードバック情報を計画書等の改善に活かしていただくことで、PDCAサイクルの好循環を実現し、質の高いケアにつなげていくことが期待されています。
ポイント
LIFEを活用したPDCAサイクル(イメージ)
PLAN (計画):計画害等の作成
➡DO (実行):計画害等に基づいたケアの実施
➡ CHECK (評価):ご利用者の状態、ケアの実績等(計画書等の様式等)の評価・記録・入力
➡ACTION (改碧):フイードバック情報によるご利用者の状態やケアの実績の変化等を踏まえた計画書等の改善
➡PLAN (計画)に戻る
LIFEにより収集・蓄積したデータは、フィードバック情報としての活用に加えて、厚労省等において、施策の効果や課題等の把握、見直しのための分析にも活用されます。
LIFEにデータが蓄積し、 分析が進むことによって、エビデンスに基づいた施策につながります。
LIFEでデータ提出を行う加算一覧
LIFEへのデータ提出とフィードバック機能の活用によるPDCAサイクルの推進・ケアの向上を図る取組を推進するため、令和3年度介護報酬改定において、LIFEの活用等が要件に含まれる加算が設けられました。
LIFEの活用等が要件として含まれる可算一覧
- 科学的介護推進体制加算(Ⅰ)・(Ⅱ)
- 個別機能訓練加算(Ⅱ)
- ADL維持等加算(Ⅰ)・(Ⅱ)
- リハビリテーシヨンマネジメント計画書情報加算
- 理学療法、作業療法及び言語聴覚療法に係る加算
- 褥瘡マネジメント加算(Ⅰ)・(Ⅱ)
- 褥瘡対策指導管理(Ⅱ)
- 排せつ支援加算(Ⅰ)・(Ⅱ)・(Ⅲ)
- 自立支援促進加算
- かかりつけ医連携薬剤調整加算(Ⅱ)・(Ⅲ)
- 薬剤管理指導
- 栄養マネジメント強化加算
- 腔衛生管理加算(Ⅱ)
これらの加算を算定するには、計画書等の様式情報のデータをしIFEへ提出するとともに、フィードバック機能を活用して、ご利用者の状態やケアの実緒の変化等を踏まえて計両書等の改善につなげていくことが求められます。
加算算定に必要な帳票類
では次に、それぞれの加算を算定するにあたり必要となってくる帳票類をお伝えします。
- 科学的介護推進体制加算(Ⅰ)・(Ⅱ)
- 科学的介誰推進体制加算
※施設・事業所が加算において様式の作成を求 めるものではなぐLIFEへの登録項目を示すため のイメージとしての様式
- 個別機能訓練加算(Ⅱ)
興味•関心チェックシート (任意)
生活機能チェックシート
個別機能訓練計画書
- ADL維持等加算(Ⅰ)(Ⅱ)
特定の様式はなし
※施設・事業所は、利用者のADLデータをLIFEへ登録。
LIFEでは、登録されたデータをもとに算定要件を 満たしているかを判定し、結果を表示する予定
- リハビリテーシヨンマネジメント加算(A)ロ (B) ロ
- リハビリテーシヨンマネジメント計画書情報加算
- 理学療法、作業療法及び言語聴 覚療法に係る加算
興味・関心チェックシート
リハビリテーション計画書
リハビリテーション会議録(任意)
リハビリテ-ションマネジメントにおけるプロセス管理票(任意)
生活行為向上リハビリテーション実施計画書(任意)
- 褥瘡マネジメント加算(Ⅰ)(Ⅱ)
- 褥瘡対策管理指導(Ⅱ)
褥瘡対策に関するスクリーニング・ケア計画書
- 排せつ支援加算
排せつの状態に関するスクリーニング・支援計画書
- 自立支援促進加算
自立支援促進に関する評価•支援計画書
- かかりつけ医連携薬剤調整加算(Ⅰ)・(Ⅱ)
- 薬剤管理指導
薬剤変更等に係る情報提供書
- 栄養マネジメント強化加算
栄養・摂食嚥下スクリーニング・アセスメント・モニタ リング(施設)
「栄養ケア計画(新_施設)」シートについては、4月以降インターフエース仕様書を示す予定であるが LIFEへのデータ提出はしないが、出力は可能とする
- 栄養アセスメント加算
栄養スクリーニング・アセスメント・モニタリング(通所・居宅)
「栄養ケア計画(新_施設)」シートについては、4月以降インターフエース仕様書を示す予定であるが LIFEへのデータ提出はしないが、出力は可能とする
- 口腔衛生管理加算(Ⅱ)
口腔衛生管理加算様式(実施計画)
- 口腔機能向上加算(Ⅱ)
口腔機能向上サービスに関する計画書
- その他
令和2年度版CHASEに存在するが、令和3年度の加算様式に含まれていない項目
その他リハビリテーション・個別機能訓練・栄養・ロ腔一体的計画書
それぞれの項目については、リハビリテーシヨン、 機能訓練、栄養、口腔の加算における各様式の項目とすべて共通であり、LIFEに登録可能
※データの提出は、各加算の様式等における見直しの頻度等に応じたタイミングを予定(加算算定できる月とは必ずしも一致しない)
任意と記載された様式はLIFEへのデータ登録は任意
LIFEへのデータ提出方法
LIFEへのデータ提出方法には、以下の2種類があります。
LIFEとデータ連携が可能な介護記録ソフトを導入している場合
介護記録ソフト等で様式等を作成する際に入力したデータを、CSVファイル形式で出力し、LIFE への取り込みを行います。
このことにより、再度データを入力することなく、LIFEへのデータ提出 が行えます。
なお、この方法を利用する場合、介護記録ソフトがLIFEのフォーマットでのCSVファイル出力に対応している必要があります。
利用している介護記録ソフトが未対応である場合、次の方法によりLIFEへのデータ提出を行います。
紙で運用している場合・利用している介護記録ソフトがLIFE未対応である場合
LIFEの画面からデータ入力を行うことで、データ提出を行います。
LIFEには、入力したデータ を計画書等の様式で印刷する機能がありますので、LIFEへのデータ提出を行うと同時に、加算の算定に必要な様式を作成することが可能です。
おわりに
いかがだったでしょうか。
「科学的介護情報システム(LIFE)」と名前は小難しいですが、そんなに難しい作業ではありません。
そして、おそらく今後は事業を運営していくうえで必須になるかもしれません。
これを機に、まずは登録からしてみてはいかがでしょうか。
登録先はこちらになります。
「ログイン」のところに厚生省からなハガキに記載されていた番号を入力しましょう。
では最後に宣伝させてください。
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