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デイサービス

介護施設(デイサービスなど)に必要な"役割プログラム"【ご利用者の目標設定には必須な知識】

介護施設(デイサービスなど)に必要な"役割プログラム"【ご利用者の目標設定には必須な知識】

こんにちは、すきマッチです。

 

今回どうしても書きたかったので、ちょっと専門的すぎる記事を書いてみました(^-^;

 

『役割プログラム』!

 

対人援助関係の仕事をしていなければあまり聞くことはないかもしれません。

 

プログラムとして行っている介護施設では、

 

・テーブル拭き

・茶わん吹き

・お味噌汁つくり

・洗濯物たたみ

・洗濯物干し

 

などしているのではないかと思います。

 

「役割プログラム?役割?なにそれ?」と思われた方、

「存在は知ってるけど必要性を感じない。」と思われた方、

「おままごとみたいな感じ?」と思われた方、

 

など様々な感想をお持ちかと思います。

 

でもこのプログラムは高齢者にとって非常に重要です。

 

ご利用者の「社会参加」を考える上で、この考えはなくてはならないものです。

 

実は僕も病院で勤務していた時は、この"役割"や"役割プログラム"について何も知りもしませんでした。

 

病院では「社会参加」はそれほど考えなくても済むからです。

 

しかしデイサービスで働きだして研修や施設見学に行き、このプログラムの重要性を強く感じるようになりました。

 

すでに役割プログラムを取り入れている施設の方も、もう一度、意味を再確認していただき、普段の業務に活かしていただけると嬉しいです。

 

 

"人の役割"について

 

社会参加

 

人はそれぞれの発達段階に応じて役割があります。

 

例えば、成人期(18歳~40歳)はイメージしやすいですよね。

 

世の中のために働き、家族を養い、子供を育てる役割があります。

 

乳幼児期にもちゃんとした役割があります。

 

それは両親や祖父母に安らぎや癒しを与える役割です。

 

それぞれの発達段階に役割があります。

 

壮年期(40歳~65歳)になると孫の面倒を見る役割があります。

 

他にも、

  • 家族のまとめ役
  • 家族の相談相手
  • 家族の支え手

などです。

 

しかし75歳以上、または80代はどうでしょう…

 

老年期(65歳以上)は少しづつ役割が減っていきます。

 

歳をとればとるほど役割が少なくなり、最後にはなくなってしまうことがイメージできます。

 

役割とは「社会生活においてその人の地位や職務に応じて期待され、あるいは遂行している働きや役目」とあります。

 

高齢者は、役割がなくなると期待されることもなく、役目もなくなります

 

その状態が長くなるとどうなるでしょうか。

 

次第に気力がなくなり自分の意志で行動すること(主体性)が減り、他者へ依存するようになります。

 

「早くお迎えに来てほしい」なんて言っている高齢者をみかけたことがないでしょうか。

 

人はそれぞれ生きる上で役割は必要です。

 

高齢者が自己肯定感をもち、イキイキと過ごしていくには、誰かの役に立って「ありがとう」と言ってもらえることほど良いことはないのです。

 

介護業界では「その人の居場所を作る」というような言い方もしますが、高齢者施設ではこの『役割』を促す『役割プログラム』が必要です。

 

「社会参加」と役割プログラム

高齢者のリハビリにどのようなイメージをお持ちでしょうか?

 

高齢者に対するリハビリは大きく分けて下記のような3つのアプローチ方法があります。

 

  • 心身機能へのアプローチ
  • 活動(動作)へのアプローチ
  • 参加(社会参加)へのアプローチ

 

少し具体的にお伝えします。

 

メモ

『心身機能へのアプローチ』とは:

筋力、関節の動き、持久力、感覚、認知機能(記憶・注意力・遂行機能など)、心理面へのアプローチです。

『活動(動作)へのアプローチ』とは:

例えば、床のものを拾うトレーニング、自宅のお風呂をまたぐ動作、家計簿をつけるトレーニング、洗濯機の手順書を作成し実施するトレーニングなどへのアプローチです。

『参加(社会参加)へのアプローチ』とは:

例えば、地域でのごみ拾い、資源回収の運搬、地域行事への参加などへのアプローチです。

 

この3つの中で一番重要なのは最後の参加(社会参加)へのアプローチです。

 

他の2つの能力をいくら向上させたとしても、高齢者が社会参加をせずイキイキして過ごしていなければ意味がないのではないかという考えのもとです。

 

しかし「社会参加」といっても85歳、90歳の高齢者が果たして地域でのごみ拾いや資源回収の運搬などできるでしょうか…

 

もしかしたらできる方もおられるかもしれませんが、多くの方は不可能だと思います。

 

そしてここで出てくるのが役割プロラムです。もちろん役割プログラムは社会参加に位置づけられます。

 

地域でのごみ拾いができない方でも

  • 衣服の補修
  • アイロンがけ
  • 靴の手入れ

などなら、やり方次第でできるかもしれません。

 

そして、介護施設でこのような練習をし、家で役割を持つことでイキイキと生活をすることができます。

 

どうでしょう?役割プログラムの重要性を理解していただけたのではないでしょうか。

 

「高齢者の社会参加」について厚労省の資料をのせておきます。

 

興味のある方はこちらをご覧ください。

 

役割プログラムを実施するうえで必要なこと

役割プログラムは「何でもいいからやってもらう」「誰でもいいからやってもらう」のではありません。

 

利用者の目標や活躍のイメージがあって、プログラムが生まれます。

 

例えば、

 

・自宅での目標が「キッチンで軽食を作れる」という方に、キッチンに立ち洗い物をしていただく

・重度で喋ることが難しい方に、広告紙でごみ箱を作るなど簡単な作業をしていただく

 

といった感じです。

 

また生活歴と活躍の場を結びつけることも必要です。

 

今は病気や障害のために自分で行うことができなくなった方も、趣味や特技を活かせる関わり方を創意工夫しみつけます。

 

例えばアドバイザー的な関わりです。

 

昔の得意料理や郷土料理《徳島県出身の認知症の女性と郷土料理そば米汁をつくる》を作ってみる場などできるかもしれません。

 

高齢者には認知症の方も多く、しっかりとスタッフと協議し合い役割プログラムを進めていく必要があります。

 

役割プログラムの具体例

私は普段デイサービスで働いていることもあり、デイサービスでできることを例にあげていきます。

メモ

  • ランチョンマット、お箸、箸置き、スプーンの設置
  • 洗い物
  • お昼前とおやつ時の消毒
  • 洗濯物干し
  • おやつの準備
  • テーブル拭き
  • 茶わん吹き
  • お味噌汁つくり
  • 洗濯物たたみ
  • 洗濯物干し
  • 食事表の代筆
  • 植木に水をやる係
  • 鉛筆けずり
  • 足台の制作
  • お砂味などの制作
  • ゴミ箱を作り広げる

 

自宅で役割を持つことを目標にするなら、下記のような目標から新たに役割プログラムを作成できるかもしれません。

 

メモ

  • 衣服の補修、アイロンがけ、靴の手入れ
  • 住居の内部を手入れする
  • 住居の外部を手入れする
  • 庭や植物の手入れをする
  • ペットを世話する
  • 家計や財産の管理をする
  • 家族や親族を介護する
  • 育児、または子供を預かる
  • 留守番をする
  • 訪問者や電話への対応をする
  • ご近所付き合いをする
  • 親族関係の調整役をする
  • 家族や親族の相談相手をする
  • 神棚や仏壇を管理する
  • 墓参りをする、または法要の準備をする

 

 

おわりに

いかがだったでしょうか。

 

最後に、介護保険施設に向けてこのような文があります。

 

『デイサービスは高齢者を「単なるサービスの客体ではなく、役割を持つ人間」と定め、彼らがお世話を受ける受動的な存在に収まらず、役割を持ち、自らの様々な能力や残存機能を発揮し、その存在意義を見出すのを手助けすることが施設の役割であるとし、この精神によってサービスを遂行することが介護保険施設のあるべき姿である。』

 

高齢者に楽しんでもらう、満足してもらうという視点から当事者自身が楽しめる、そして個人の目標を尊重した支援という視点が重要になります。

 

まとめるとこうなります。

 

  • ポイント

    • 高齢者が主体的に(自分から)行動できる環境
    • 高齢者同士の助け合いや相互作用を最大限に生かす雰囲気
    • 誰かの役にたつ機会や活躍の機会を作る

    それらによって

    • 自信が回復する
    • 自己効力感が上がる
    • 生きる活力が生まれる
    • 人や地域社会とのつながりを取り戻す

    その結果

    • 様々な意味での自立を取り戻す
    • 生活の質の向上(イキイキと暮らすことができる)

 

これで役割プログラムの説明を終わります。

 

通所介護の社会的存在意義として、高齢者の社会参加を促す以外にも、"地域の拠点となること"も重要です。

 

これについては別のブログ記事にしていますので興味のある方はご覧ください。

 

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下記の表をご覧ください。

 

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介護サービス情報公開総合サイトより一部引用

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