こんにちは、すきマッチです。
介護施設の必須研修の1つである【緊急時もしくは事故の対応に関する研修】を6回に分けて公開します。
「ご利用者が発熱したら?」「急に嘔吐したら?」など、ご利用者が体調を崩したときに、すぐに迅速な対応ができますか?
心身機能が低下した高齢者にとって冬場は、気温の低下や、空気の乾燥、そして感染症の流行などへの注意が必要な時季です。
冬本番を前に、研修の機会を設けたり、シミュレーションをすることで、体調不良や急変へ対応できるようにしましょう。
今回は、Part④の【ご利用者に頭痛訴えがあった場合の対応】をお伝えしていきます。
危険な頭痛を察知しよう!
頭痛は誰もが経験する一般的な症状です。
自然に治まる軽症のものもありますが、時には命にかかわる緊急性の高い頭痛( 脳血管障害) もあります。
特に注意が必要なのは、突然の激しい頭痛、意識障害、嘔吐、麻痺などを伴う場合は緊急対応が必要です。
高齢者に頭痛の訴えがあった場合は下記の項目に注意して、緊急性の高い頭痛を見逃さないようにしましょう。
ポイント
- とこを痛がっているか:おでこ、頭頂部、目の奥、こめかみ、後頭部、うなじなど
- どんな痛みか:ズーンっと重い感じ、バットで殴られたよう、血管の拍動に合わせてズキンズキンとするなど
- 最近、頭部外傷や転倒をしたことがあるか
- いつから、どんな時にいたくなるか:時間(朝起きたとき、夕方、寝る前)、動作(運動前後、じっとしていても)、環境(寒い日、デイのある日)
- 頭痛の時に一緒にみられる症状はないか:目の前がチカチカ光る、吐き気があるなど
よくある頭痛
片頭痛:
血管が拡張することでズキズキとした拍動性の痛みが生じる頭痛です。
主にこめかみから目のあたりが痛みます。
痛みの発作は4時間~数日間続きます。
片側に現れることが多いですが、両側から痛むこともあります。
女性に多く、20~40代女性に起こりやすい頭痛とも言われています。
痛みが出る前に目の前がチカチカ光ったり肩こりを自覚することもあります。
緊張型頭痛:
頭や後頭部から首にかけての筋肉の緊張により起こると考えられている頭痛です。
夕方に現れやすい特徴があります。
身体的ストレスや精神的ストレスが重なることによって症状が悪化すると考えられています。
一時的な頭痛:
風邪・二日酔いなどの原因な場合です。
数時間が経てば自然に改善します。
群発頭痛:
目の奥の辺りの激痛が起こるほか、目の充血、涙や鼻水が止まらないなどの症状を伴う頭痛です。
20~40歳代の男性に多いです。
症状は1~2か月間ほど毎日のように起こます。
こんな症状があったら危険
以下のような症状が見られたら、迷わず救急車を要請しましよう。
- 麻痺を伴う
- 手足に力が入らない
- しびれがある
- つじつまの合わないことを話す
- どんどんひどくなる頭痛
- 吐き気や嘔吐を伴う
- 発熱を伴う
- 突然の激しい頭痛
- ろれつが回らない、うまく話せない
- 意識を失う、気が遠くなる
- めまいがする
- 今まで経験したことがない頭痛
- いつもと様子が異なる頭痛
このような症状がある場合は、脳出血、脳腫瘍、くも膜下出血、髄膜炎などが考えられます。
上記の症状がある場合は【寝かせる、歩かせない、 頭を高くしない、頭を揺らさない(特に前に曲げない)】を心掛けましょう。
日常のケアのポイント
糖尿病など生活習慣病が悪化すると、危険な頭痛( 脳血管障害) のリスクが高まります。
食事に気を付け、水分補給や適度な運動など、日常的にできることで予防になります。
施設だけでなく、ご自宅でも気を付けていただくよう、施設からお便りを出したり、施設内にポスターを貼るなどし、ご本人やご家族に注意を促しましょう。
ご本人やご家族への啓発内容を、下記にまとめていますので参考にしてみてください。
高血圧、糖尿病:
脳出血の8割以上は高血圧が原因です。
処方されている降圧剤はきちんと服用しましょう。
血糖値が高い状態が続くと動脈硬化が進行し、脳梗塞のリスクが高まります。
食事、運動、服薬治療により血糖値をコントロールすることが非常に大切です。
適度な運動:
激しい運動は逆に危険です。
毎日数分間、体操などの軽い運動を習慣にしましょう。
適度な運動は肥満防止など、生活習慣病の改善にも効果的です。
食事・水分:
塩分の取りすぎや、タンパク質が不足しないよう注意しましょう。
また、脱水状態になると血液の濃度が高くなり血栓ができやすくなります。
ご自宅でもこまめな水分補給を心掛けましょう。
便秘や温度差にも注意:
排便時にいきむことで血圧が急激に上がります。
それが脳出血の引きがねになる場合があります。
また、急な温度変化によるヒートショックにも注意が必要です。
血圧・脈拍管理:
毎日、ご自宅でも体温や血圧などを記録してみましょう。
病気の前兆を見逃さないように、日ごろの健康管理に気を付け、血圧や脈拍などの変化に注意しましょう。
おわりに
いかがだったでしょうか。
毎年の研修は準備する方も受講する方も大変ですが、意味があります。
1、研修を通して「ご利用者はどのような事故または緊急事態が起こるのか」を見定め、「どう対応するのか」を前もって周知しておくことにより、事故の未然防止、事故緊急時の適切な対応につながる。
2、ご利用者の顔色、表情、様子の変化を敏感に読み取れる《発見する力》を養い、早期発見・早期対応ができる。
3、自身の責任で事故などが生じた際、動揺せず「この場合の自分の役割は?」と問いかけるだけで周りを見られるようになる。
研修をする際は「なぜこの研修を毎年するのか」を始めにおさえておくことをお勧めします。
最後に宣伝させてください。
当ブログサイトは主に、介護施設で必要な"必須研修"について発信しています。
下記の表をご覧ください。
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