こんにちは、すきマッチです。
このシリーズでは、新人介護士さんに向けてケアの基本中の基本を解説していきます。
新人さんはもちろん、指導的な立場の方も指導の参考にしていただけると思います。
「食事」「口腔ケア」「更衣・入浴」「排泄」「コミュニケーション」「レクリエーション」「体操」「役割化」の8種類です。
第2弾は、「口腔ケア」です。
口腔ケアは嚥下機能の低下や誤嚥性肺炎の防止、感染症の予防につながります。
今回は、デイサービスでの口腔ケアなので本当に基礎的な内容になっています。
ぜひ、明日からの業務に活かしてください。
目次
嚥下機能とは?
口腔ケアを語る上で、嚥下機能の簡単な理解が必要です。
嚥下機能とは、食べ物を口の中で飲み込みやすい形状にして、飲み込み、食道→胃へと送り込む機能のことでです。
つまり、私たちが食べ物を噛んで→飲み込む、一連の動きです。
嚥下は医療的には6段階の段階があるようですが、大きく分けて、噛む力、食べ物を飲み込みやすい形にする力、飲み込む力が必要になります。
私たちも、喉をつめたりムセたりしますよね。
これは、食べ物を急いで食べたり、口の中にたくさん食べ物を入れるように、無理をすることで起きています。
しかし、高齢者は無理をしなくても喉をつめたり、ムセることがあります。
原因は、嚥下機能に必要な筋力の低下、唾液の分泌が少なくなり食べ物をうまくまとめられない、無理な姿勢で食べること気管に入ってしまう、など様々なものが挙げられます。
嚥下機能の評価は、医師や言語聴覚士の領域ですが、介護士でも簡単なチェックで「機能低下の可能性」を知ることができます。
参考
・最近お茶や唾液でムセていないか→飲み込む力が低下している
・口の渇きが気になるか→唾液の分泌量が減っている
・食べこぼしが増えた→口の中で食べ物を飲み込みやすい形にする力や舌の力が低下している
・義歯が合っていない→歯茎がやせてきている
・奥歯で強くかみ締めることができない→噛む力が低下している
・なかなか飲み込むことができなくなった→口の中で食べ物を飲み込みやすい形にする力や舌の力が低下している
などです。
上記の内容に多く当てはまるほど、嚥下機能の低下が起きています。
口腔機能の低下はフレイルの始まりといわれています。
口腔機能の低下(栄養不足)→運動量の低下(エネルギー消費の低下)→生活範囲の減少(閉じこもり)→食事量の低下、さらなる口腔機能の低下
のようにドミノ式に身体が衰えてしまいます。
日々ご利用者の様子をチェックして、気になることがあれば上司や専門職に相談してみましょう。
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誤嚥性肺炎とは?
嚥下機能をなんとなく理解していただいたら、次は誤嚥性肺炎です。
嚥下機能と誤嚥性肺炎はセットで覚えておくといいでしょう。
誤嚥性肺炎とは、簡単に言うと食べ物や唾液などが気管から肺に入ってしまい(誤嚥)、それが原因で肺炎になってしまうことです。
勘違いが多いのは、誤嚥すると誤嚥性肺炎になってしまう。という考えです。
誤嚥しても、吐き出す力、咳き込む力がしっかりしていれば、肺炎にまでいたらないこともあります。
また、食事中になる多いイメージがあるかもしれませんが、機能の衰えた高齢者の中には日中や夜間に無意識に唾液が気管に入ってしまい誤嚥性肺炎に至ることもあります。
誤嚥が肺炎に繋がる原因は、誤嚥したものの中にある細菌が肺炎を起こすからです。
ですので、口腔ケアでこちの中を清潔に保つことで、唾液による誤嚥性肺炎の発生をある程度抑制することも可能です。
口腔ケアとは
前置きが長くなりましたが、ここから口腔ケアについて書いていきます。
口腔ケアは、口腔機能の低下防止や感染症予防につながります。
口腔内を清潔にすることもそうですが、口腔体操のように口腔機能の維持・向上するように口腔全般に関係します。
私たちは、たくさんしゃべったりいろいろなものを食べることで口腔周りの筋力が維持されています。
また、食後には磨きもしますよね。少ない方でも1日1回は実施しているでしょう。
しかし、高齢者はしゃべる量が減る、食べるものがやわらかくなる、歯磨きがうまくできない・・・
簡単に言うとこんな感じで口腔機能が衰えて、誤嚥性肺炎の危険性が高まって生きます。
では、高齢者が口腔機能を維持し、口腔内を清潔に保つにはどうすればいいでしょうか。
よく施設で行われるのが、食前の口腔体操や食後の口腔ケアでしょう。
実はそれで十分なのです。
重要なのは、あなたの施設で有効に行われているかです。
口腔体操と口腔ケアのポイント
口腔体操のポイント
あなたの施設で口腔ケアは、食事前になんとなく行われてしまっていませんか?
職員はもちろん、ご利用者もどのようにやるのか、どのような効果があるのかを認識しているでしょうか。
口腔体操の内容は、ネットを調べればいくらでも出てくるのでここでは書きませんんが、内容を理解してるかが重要です。
口腔体操は、
ポイント
・口周りや頬を動かす
・舌先、下の根元を動かす
・飲み込む
・唾液腺のマッサージ
・噛む動き
・肩周りを動かして気管や食道を刺激する
ほとんど上記の動きをするために、行います。
口をほぐし、唾液を分泌させる、舌を十分に動かし、噛む力(準備)を高めます。
難しく説明する必要はありません。
この体操は、発声練習はどこを意識しておこなうか、どのような効果があるかをゆっくりと説明してあげてください。
口腔ケアのポイント
デイサービスのご利用者では、身体機能的にうがいや歯磨きができない方はほとんどいないでしょう。
困難として考えられるのは、認知症の方でしょうか。認知症の方の口腔ケアについては、機会があれば書いてみたいと思います。が、基本的に認知症ケアと同じです。
口腔ケアのポイントは、「短い時間で行う」ことです。
自身で歯磨きができる方は、自身でしてもらえばいいですが、職員による口腔ケアは短くが基本です。
斜め上を向いて口を開けて置く姿勢はしんどいし、高齢者の口腔内は傷つきやすく出血も考えられます。
基本的には、義歯の洗浄以外はスポンジや柔らかいブラシでさっと磨くだけで十分です。
舌が白くなっている方はかるくブラッシングしてあげてください。取れなくても大丈夫ですので軽くです。ていうか取れません・・・
極端な話、昼間はうがいだけでもOKです。
これで口腔内は十分に清潔な状態になり、誤嚥性肺炎のリスクを大幅に減らすことが出来ます。
※職員は必ず手袋を着用してください。出来れば眼鏡も。口腔内は殺菌がたくさんです。自分自身の身をしっかりと守ってください。
義歯の取り扱い
洗浄時は、洗面器などを下に置き流水で洗浄します。
使用するブラシは義歯専用のものを使用し、研磨剤が入っている歯磨き粉は使用しないようにしてください。
力を入れすぎるのもダメです。破損したり、歯の間にすきまができてしまます。
金具がある場合は、金具の部分もしっかりと汚れを落としてください。
※義歯は合っていなかったり、使用していなかったらすぐに歯科医受診を勧めてください。
会わないものを使用しているのも、使用頻度が少なくなっているのもご利用者の口腔環境に宜しくありません。
義歯は使っていないと歯茎が痩せて合わなくなってしまうからです。
まとめ
いかがだったでしょうか。
前半は口腔ケアというより、嚥下機能と誤嚥性肺炎の話になってしまいました。
しかし、かなり重要なお話です。この2つを簡単にでも理解するだけで、新人さんとしてはOKでしょう。
口腔体操は、効果ややり方をしっかり理解する。これにつきます。
実は、中堅、ベテランの方もしっかり説明できなかったりします。
新人のあなたが説明してびっくりさせてあげましょう。
口腔内のケアをデイの介護士ががっつりやることはほとんどありません。
まずは義歯洗浄と義歯の装着、口腔内のスポンジでのブラッシングあたりを覚えれば十分です。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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