こんにちは、すきマッチです。
みなさんの働いている施設は新人教育がしっかりと整っていますか?
処遇改善加算の算定要件にキャリアを見通せるようにすることが入っているので、マニュアルや形式はあるかもしれません。
それって現場の人間が「現場の人間に必要な項目」を意識して作成したものでしょうか?
加算の算定のために、管理職もしくはもっと上層部の人が「作成したもの」ではないでしょうか?
そこで今回は、「教える側の難しさ」と「教えられる側の難しさ」について書いていきたいと思います。
記事の後半には、どんな現場においても成長したいあなたに意識して欲しいことについても書かせていただきます。
是非、あなたの介護職としての成長のきっかけになることを期待します。
目次
介護教育の難しさ
教育に関わらせて思うことですが、とにかく難しい。
なにが難しいって
メモ
・新人の経験がバラバラ
・ケアの個別性
・教える側が教育をしっかりと受けていない
・現場は即戦力としてカウントしがち
・双方の目標にずれがある
などなど挙げていくときりがありません。
介護の業界は新卒が圧倒的に少なく、転職組や未経験の方が多くを占めます。そもそも入職した時の経験値にばらつきのふり幅が大きいので、なにを教えればいいのか統一しづらいです。
ケアは個別性の高いものが多い。すべての利用者に画一的に同じサービスを提供する、という訳にもいかないので個別ケアをどう教えるか。
教える側がそもそも「先輩を見て覚える」といった教育?を受けてきているのでなにをどう教えていいのかわかっていない。
現場は「とりあえず」その日の戦力としてカウントするため、ゆっくりと教育する時間が取れない。
「教える側」と「教えられる側」のさまざまなズレが教育に対するストレスになる。
これらは介護の教育にかかわった方々すべてが感じたことのある「難しさ」ではないでしょうか。
しかし、難しいからと言って今のままにしておくと新人さんが育たなかったり、退職につながる、ケアの質の低下につながるなどいいことはなにもないです。
では、次章では「教育を受ける側」について感じることを解説していきます。
介護教育を受ける側の難しさ
期待の新人、なにを考えているかわからない新人、愛想の悪い新人、経験値バリバリの新人など色々な新人さんがあなたの職場にも入職してきてくれると思います。
その新人さんたちをどう育てていくかで、施設の未来、利用者様の受けられるケアの質が変わってきます。
教える側が難しいと感じていることを新人さんたちはどう感じているのか。
・新人の経験がバラバラ
経験の合っていない教育を受けると、
未経験の方は本当に何もわかりません。「リハパン」や「移乗」など当たり前のように使っている介護用語も理解できないかもしれません。
私は何を教えてもらっているのだろう。と感じていては何も覚えられません。
未経験や経験の浅い人には、介護知識や技術の基本を中心に教えていきます。
逆に資格持ちの新人さんに介護用語の説明はそこまで必要ないかもしれません。そんなことを長々を教えられても双方にメリットはありません。
それよりも施設の数だけあるといわれる「ルール」をしっかりと教育しておかないと「前の職場」を基準としたケアをしてしまいます。
・ケアの個別性
「○○さんは杖置きが左にある椅子を準備してあげて」
「〇〇さんは歩行時は右側から介助してあげて」
これらはそのご利用者が快適にサービスを利用するために必要な要素であると思います。
しかし、理由が明確でないと「なんのためにそうするのか」を理解できません。
「左マヒで右手を動かすときに杖が邪魔にならないように、杖置きが左の椅子を準備する」
「杖を左で持っているから杖のない右側から介助する」
理由を知るだけでスタッフも考えてアプローチができるようになります。言われたことをやっているだけのスタッフにならないように「理由」をしっかりと示しましょう。
・教える側が教育をしっかりと受けていない
これは介護業界にとってかなりの重荷であり、課題です。
この記事を読んでいただいている指導側の方でしっかりと教育を受けてこられた方はどれぐらいいるでしょうか。
ほとんどいないと思います。
私自身も先輩を見て業務を覚え、資格講座で知識を身に付けてきました。
その場その場で色々なことを教えてはもらえますが、後になって理解ができるものばかりでした。
教育を受けていないがために、指導の順序や方向性を明確にすることが難しいのです。
順序や方向性のない指導を受ける側の気持ちは想像しやすいのではないでしょうか。
・現場は即戦力としてカウントしがち
これもきついですよね。
未経験ならまだ多めに見てもらえる部分もありますが、経験者でこれをされるときついです。
「とりあえず利用者さんと話してて」とか
「名前と顔一致させるために積極的にお話してて」みたいな。
ある程度注意すべきご利用者の特徴を知らないと、ご利用者にも不快な思いをさせる可能性があります。
あとは、経験者なんだから「これぐらい当たり前」みたいな感じはやめましょう。
積極的に聞いたり動ける人はいいですが、ほとんどの人は緊張していたり波風を立てないように新しい職場のルールを理解して業務に当たりたいはずです。
・双方の目標にずれがある
これはかなりあると感じています。
働く理由やそのスタッフの背景にも関係することですが、指導される側がなにを求めているかをまずは聞くことから始めてほしいです。
指導内容もひとそれぞれであるように、受け取り側も人それぞれです。
デイははじめてで流れを知りたい
介護は長いが認知症ケアには自信がない
リハビリに係わるのは初めてだ
送迎の道をどうやって覚えたらいいか
経験で質問内容や聞きたいことは大小それぞれあると思いますが、しっかりと聞いて指導に盛り込みましょう。
マニュアルについて【ティーチングとコーチング】
教育でよく言われる「コーチング」と「ティーチング」ですが、「コーチングは考えさせる」「ティーチングは教える」ということです。
では、どのように使い分けていくことが求められるのでしょうか。
先程も述べたように「コーチング」と「ティーチング」を使い分けていくことが一番の近道です。
まず、未経験の方や経験の浅い方には「ティーチング」が必須になります。
なにも知らないのに「コーチング」をして考えろ。といっても何も考えることができません。
基礎知識や業務の流れ、職場の倫理や理念はティーチングで教えることになります。
職場のルールも「ティーチング」になりますので、新人には経験者であってもティーチングする必要があります。
「ティーチング」のマニュアルはやることが明確になりやすいため、比較的容易に作成することができます。
では、「コーチング」はどのような時に使うのでしょうか。
介護は「個別ケア」です。
一番難しく、やりがいのある部分です。
ご利用者一人ひとりの背景や生活史などを理解し、サービスを提供していきます。
過去に同じ人が居たわけもなく、正解のない問題のようなものです。
しかし、過去に似たような疾患や生い立ちの方を経験している、知識の蓄積などで選択肢が広がり限りなく正解に近づけていくことが可能になります。
スタッフがこのレベルにまで来ると「コーチング」は大いに役に立ちます。
こちらの命令通りにしか動かない…
スタッフが考えない…
なんでもすぐに報告してくる…
なんて指導者の方は是非「コーチング」を取り入れてください。
コーチングとは簡単に言うと、スタッフ自身に答えを出してもらうように導くスキルです。
スタッフが持っている知識や経験を使えるように支えるのです。決して誘導したり答えを示してはいけません。
「コーチング」の部分はマニュアル化するのがすごく難しく教育することがとても大変です。
しかし「個別ケア計画書」のように個別の対応を記録しておくことで「個別ケア」を教えることは可能になります。
以上のように教えることと考えることをうまく使い分けることが教育では必要であり、マニュアル化の難易度も変わってきます。
マニュアルの存在は必ずしもいい面ばかりではありません。
細かく作りすぎるとスタッフが動きづらくなります。
まずは教育者やスタッフが必要だと感じるところからマニュアルを作成していきましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。教育について受ける側と教える側の双方について書いてみました。
私自身も日々葛藤しながら道を模索しております。
指導者の皆さんもお互い頑張っていきましょう。
最後になりましたが、どんな職場に就職しても能力が伸びる方法を記しておきます。
「疑問を持つこと」
どんなことにも疑問を持つことが大切です。
なぜこの介助方法なのだろう
なぜこのご利用者は怒ったのだろう
なぜだろうと思うことは興味を持つことで、物事を深く知るきっかけです。
レベルにより疑問に思うことは変わってくるとは思いますが、常にその意識を持ちましょう。
業務の事でも利用者の事でも同僚の事でも。すべてです。
必ずあなたをレベルアップさせてくれます。
なぜこいつ(筆者)はこんなブログを書いているのだろう…
私に興味を持っていただきありがとうございます。それではまた。
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