こんにちは、すきマッチです。
今年度も半分が過ぎました。
令和3年度の改定で運営基準が改定され、追加されたのは以下の4項目です。
- 高齢者虐待防止の推進
- 業務継続に向けた取組の強化計画(BCP)の策定
- 感染対策の強化
- 認知症介護基礎研修受講の義務化
これらは、令和6年3月31日までの猶予期間が設けられましたが、締め切りまであとわずかです。
皆様のお勤めである施設は、準備できていますか?
それぞれを確認していきましょう。
目次
高齢者の虐待防止
虐待防止については運営規程に記載義務があるため、変更が必要となります。
運営規程の変更時には、自治体への届け出が必要となります。
すべての介護サービスについて、利用者様の人権擁護、虐待防止などの観点から、虐待の発生または再発を防止するために、「委員会の開催」「指針の整備」「研修の実施/担当者の設置」が義務付けられました。
運営規定に以下の事項を定める必要があります。
- 虐待の防止に関する責任者
- 虐待の防止の啓発、普及するための研修方法とその計画
- 虐待や虐待が疑われる事案が発生した場合の対応方法
また以下の措置を講じることも必須です。
- 虐待の防止のための対策を検討する委員会を定期的に開催する
- 虐待の防止のための指針を整備する
- 虐待の防止のための研修を定期的に実施する
- 上記措置を適切に実施するための担当者を設置する
「今年はまだ虐待研修やってない…」という方は、虐待研修ブログを載せていますので、ぜひ参考にしてみてください。
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こんにちは、すきマッチです。 介護施設必須研修のうちの一つ「高齢者虐待防止関連法を含む虐待防止に関する研修」をする際、"虐待の種類"は必ず押さえておく必要があります。 虐待 ...
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業務継続計画(BCP)
BCPとは「災害や感染症が発生した際のサービスの継続方法を、事業所ごとに応じて計画に落とし込む」というものです。
これは全サービズで策定が義務づけられ、施設系は年に2回以上、在宅系は年に1回以上の研修と訓練(記録に残す)が必要です。
厚生労働省がBCPのガイドラインや解説ビデオを出しているので参考にできますが、作成には半年から1年を要するとみられます。
参考までに厚生労働省のBCPについて記載しているサイトを載せておきますので興味のある方はご覧ください。
介護施設・事業所における業務継続計画(BCP)作成支援に関する研修
BCPの内容を災害と感染症に分けて簡単にまとめると、以下のような内容になります。
災害の業務継続計画&定期的な見直し
- 建物.設備の安全対策、電気・水道等のライフライン停止時の対策、必要品の備蓄等
- 業務継続計画の発動基準、対応体制等
感染症の業務継続計画&定期的な見直し
- 体制構築・整備、感染症防止に向けた取り組みの実施、備蓄品の確保等
- 保健所との連携、濃厚接触者への対応、関係者との情報共有等
まだBCPに全く手をつけておらず、「BCPってなに?」という方は、まずはこちらの記事からご覧ください!
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参考介護サービスにおけるBCP(業務改善計画)解説シリーズ【BCPって何?!どう始めればよいの?!】
こんにちは、すきマッチです。 2021年度の介護保険改定において、介護サービス事業者にBCP(業務継続計画)の策定が義務化されたことをご存じでしょうか? すべての事業者に業 ...
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感染症対策の強化
令和6年度より義務づけられたのは以下の3つです。
- 委員会の開催
- 指針の整備
- 研修・訓練の実施
委員会は6ケ月に1回以上開催する必要があります。感染症の流行時期には必要に応じて随時開催します。
そして、これは他のサービス事業者との連携等により行うことも可能です。
また、事業所における平常時の対策及び発生時の対応を規定した指針を整備しましょう。
平常時の対策:
- 事業所内の衛生管理(環境の整備等)
- ケアにかかる感染対策(手洗い•標準的な予防策等)
発生時の対応:
- 発生状況の把握、感染拡大の防止
- 関係機関への連絡体制を整備
- 関係機関(医療機関・保健所・役所担当部署等)との連携
- 行政等への報告等
- 事業所内連絡体制
【感染症の予防及びまん延の防止のための研修】とBCPの訓練は年1回以上定期的に実施(記録を残す)する必要があります。
「今年はまだ研修ができていない…」という方に向けて、【感染症の予防及びまん延の防止のための研修】の研修資料を載せていますので、興味のある方はぜひご覧ください。
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参考医療・介護施設の感染予防マニュアルはこれ【感染症・食中毒の予防及び蔓延防止に関する研修の参考資料としても使えます】
こんにちは、すきマッチです。 介護施設は1年間で行わなければいけない"必須研修"が多いです。 事業所の介護サービスの種類によって研修内容は若干変わります。 詳 ...
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認知症介護基礎研修受講の義務化
令和6年度からデイサービスで無資格者の雇用はできず、かならず認知症介護基礎研修を受講する必要があります。
認知症介護基礎研修とは講義と演習があって、合わせて6時間ほどの研修です。
ここでは、認知症介護研究・研修センターが実施する研修での学習内容を紹介します。
講義 | 1.認知症の人を取り巻く現状 |
2.認知症の人を理解するために必要な基礎的知識 | |
3.具体的なケアを提供する時の判断基準となる考え方 | |
4.認知症ケアの基礎的技術に関する知識 | |
演習 | 1.認知症の人との基本的なコミュニケーションの方法 |
2.不適切なケアの理解と回避方法 | |
3.病態・症状等を理解したケアの選択 | |
4.行動・心理状況(BPSD)を理解したケアの選択と工夫 | |
5.自事業所の状況や自身のこれまでのケアの振り返り |
認知症介護基礎研修を実施している自治体・団体や、実施される年度によって細かな点が異なる場合がありますので、確認してみてください。
認知症介護基礎研修受講の義務化の対象外となる職種は以下の通りです。
義務化対象外となる職種
看護師、准看護師、介護福祉士、介護支援専門員、実務者研修修了者、介護職員初任者研修了者、生活援助従事者研修修了者、介護職員基礎研修課程又は訪問介護員養成研修一級課程・二級課程修了者、社会福祉士、医師、歯科医師、薬剤師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、精神保健福祉士、管理栄養士、栄養士、あん摩マッサージ師、はり師、きゅう師など
そのほかにも、認知症に関する研修を受講していた場合は対象外になります。
対象外となる認知症研修の種類
養成施設及び福祉系高校で認知症に関する科目を受講した者、認知症介護実践者研修・認知症介護実践リーダー研修・認知症介護指導者研修等の認知症介護に関する研修を修了した者
※「認知症サポーター養成講座」の修了者は受講免除にはならない。
おわりに
いかがだったでしょうか。
今回取り上げた内容は"義務"という位置づけなので、運営指導の対象となります。
そして、今年度末に慌てて整備できる量ではありません。
「まだ何もできていない…」という管理職の方はこの記事を参考にして、少しずつ取り組んでいってください!
それではこれで終わります。
介護事業所の必須研修
当ブログサイトは主に、介護施設で必要な"必須研修"について発信しています。
下記の表をご覧ください。
それぞれの研修についてブログを作成しています(※作成中の記事あり)
もしご興味があればこちらから覗いてみてください。
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