こんにちは、すきマッチです。
今回は、私の独断と偏見でデイサービス(通所介護)の生活相談員の資質について書いていきたいと思います。
生活相談員とは誰でもなれる職種ではありません。
資格が必要です。
介護福祉士
社会福祉士
社会福祉主事等
それなりに時間が掛かったり、勉強が必要な資格ばかりです。
では、みなさんは生活相談員に必要な「資質」はどんなものだと思いますか?
挙げるときりがないですが、私の経験上必要だと思う資質を述べていきたいと思います。
私の持論ですが、生活相談員の質でデイサービスの質が変わる、と思っています。
なぜなら、知識や調整力、申送りの精度、情報収集能力、利用者・スタッフ・専門職・外部関係機関との連携のすべてを担っているまさに施設の心臓的な役割を持っているからです。
かといって生活相談員の皆さんはあまりプレッシャーに感じないでください。
気負ってやるより、結果的にこの人が生活相談員で良かったと利用者・スタッフから思ってもらえると理想的だと思います。
目次
生活相談員になるには、必要な資質①
必要な資質のうち、最低限持っていないといけない知識とスキルを3つ挙げてみました。
イメージはこれがないとそもそもデイサービスの生活相談員として機能しない能力です。
なんなら介護職全員が持っていて欲しいものとなっています。
ポイント
①制度の理解
②自施設の理解
③コミュニケーション能力
①制度の理解
介護保険、運営基準、人員基準など介護保険の事業所として守らなければならない法律や法令です。
最低限、デイサービス(通所介護)の部分を理解する必要があります。
理由としては、すべてのサービスが介護保険の保険サービスとなり違反には厳しい罰則や報酬の変換につながる恐れがあるからです。
当然、ご利用者は知りませんし教えてくれません。CMもいちいち全サービスの制度を理解していないでしょう。
もちろん、管理職が理解していればと思うかもしれませんが、外部と連絡を取り合うことが多いのは相談員です。
いちいちお伺いを立てている時間も手間も惜しいです。
例えば提供時間。
6-7時間のサービスを提供をしているとして、提供時間と内訳を理解して言えなければなりません。
送迎の遅れで本来の提供時間を割り込んだ場合、どのような対応をしなければならないのかを理解しておく必要もあります。
また、本来の送迎時間よりも早くお送りをしようとしている職員にも説明ができなけばなりません。
他にも定員数や加算の算定要件、カンファレンスの記録の取り方、計画書の作成の仕方などなど…
その他、ご利用者やご家族から色々な問い合わせを受けます。それらの問いに、理念と制度を理解して返答しなければなりません。
だから制度の理解は、必須能力なのです。
②自施設の理解
続いて自施設の理解です。
どんなプログラムや決まりがあるか、特徴やウリなんかも知っておく必要があります。
なぜなら、ご利用者との契約やCMからの問い合わせの時、営業時、色々な場面で施設のことを聞かれます。
その時にさっと答えることができなければ関係者から信頼を得るチャンスを失ってしまう可能性があります。
特に多いのが加算に関係する問い合わせです。
ご利用者にとっても直接利用料金に影響しますし、その追加料金で受けられるサービスは気になるところです。
2021年の4月から制度はかわりますが、現在の個別機能ⅠとⅡの差が言えますか?
4月からでは個別機能Ⅰ(イ)と(ロ)とⅡの差が言えますか?
加算の算定のために提供しているプログラムがいえますか?
加算や計画書のようにご利用者に直接的にお話しする機会のあることは特にしっかりと理解しておくといいでしょう。
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③コミュニケーション能力
当たり前ですが、人と人の関わり合いの多い仕事です。
コミュニケーション能力は高い方がいいでしょう。
ここでいうコミュニケーション能力は、ただ話すのがうまい、受け答えがスムーズというような一般的に言われるコミュニケーションと少し違う側面があります。
ここで必要なコミュニケーション能力は、聞き出す力、イメージしてもらう力です。
生活相談員の仕事は、ご利用者のニーズ(困りごと)を聞き出し、自施設のサービスでその困りごとの解決につなげることです。
自分が一方的にしゃべる仕事ではないのです。
高齢者は困りごとを自覚していない、自尊心から言いたくない、自分を過大評価している、などの理由から困りごと(本音)を聞き出すことが意外と難しいです。
直接的に「何か困っていることはありますか」と聞いても「う~ん、特にないわね~」なんて言いながら、
同席のご利用者との会話で「最近立つときに膝が痛くてね~、歳だわ」なんて言って笑っていたりします。
これって、聞き出す側が生活をイメージさせることができていないのです。
朝起きてからの1日のルーティンを追うのもいいですし、アセスメントシートにある動作を実際にしてもらう(イメージしてもらう)ことでもいいでしょう。
相手の想像力を掻き立てることも生活相談員には必要なコミュニケーション能力になります。
また、テンポも重要になります。
ご高齢になるとどうしても、判断や思考に時間が掛かるようになります。
私たちが普段友人などと話すテンポで話をすると聞き取れなかったり、言いたいことが言えなかったりする恐れがあります。
相手の聞取りやすいテンポ、相手の考える時間の間を大切にしなければ心を開いてもらえないかもしれません。
このようにコミュニケーション能力とは言っても高齢者とお話をすることに重きを置いた能力が必要になります。
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生活相談員になるには、必要な資質②
続いては、生活相談員が持っていると仕事をする上で便利な能力を3つ挙げてみました。
必須ではないですが、これがあると仕事に対するストレスがかなり減ると思われます。
①調整力
②引き出す力
③好奇心
①調整力
内部とも外部とも調整が必要な生活相談員にほぼ必須級の能力です。
①の必須級に入れるか迷ったのですが、信頼関係を築くのに時間が掛かる、調整力がはじめから高いスタッフは稀、という観点からこちらにいれました。
デイサービスの生活相談員は主に、ご利用者、ご家族、CM、自事業所のスタッフでの調整が求められます。
外部のヘルパーさんやその他専門職とは基本的にはCMが調整・対応してくれます。
特に難しい問題が、ご利用者側と事業所側の意見が割れたときです。
例えば、朝の送迎時に準備ができておらず時間が掛かるとします。
スタッフ側からしたら他にも送迎はありますので、ヘルパーを入れてでも時間通りに出てきて欲しい。
家族(CM)からしたら少し手伝ってくれればいいのに。(ヘルパーの料金も浮くし)
まず、理解しておかなければならないのがデイサービスの仕事の範囲です。
基本的にはドアtoドアと言われていて、お迎えは玄関のドアまで、お送りも玄関のドアまで、が基本です。
ご利用者の身体状況や家庭内の環境により調整が必要です。
デイサービス側としては極力家の中までの送迎は控えたいのが本音です。
送迎時間のこともありますが、物がなくなったり、破損してしまう可能性があり、本来起こりえないトラブルが起こりかねないからです。
また、あそこは居宅内の介助もしてくれるといううわさが広がる可能性があります。(CMの横の情報網は半端ないです。)
そうなると居宅内の介助をお願いされるケースが増えてしまいます。
また、訪問介護(ヘルパー)もデイサービスの「送り出し」のみのサービスはありません。準備のサービスをしても基本はドアまでの送り出し。
話はそれましたが、こういったケースはよくあります。
話が複雑になるのは、ご利用者側はCM、事業所側は生活相談員が話をしています。
そうなんです。どちらも当事者が調整するのではないのです。
現場から正しい情報を集めて、CMとご利用者の背景(経済状態や利用者の価値観など)を見ながら調整する。
文字で書くのと実際やるのでは全く違います。
CMの性格もありますし、ご家族の横やりなどもあります。
譲らない姿勢も大事ですが、あまり頭が固すぎるとCMとの信頼関係が築けず依頼がなくなるかもしれません。
かといってなんでも「いいですよ」と言っていてはスタッフが疲弊して不満も出てきます。
相手の譲れないポイントを読み取り、調整するバランス感覚が必要になります。
当初はご利用者と事業所の調整のはずが、CMとの今後の関係やスタッフとの信頼関係にまで影響を及ぼします。
さらにこれが各方面から毎日のように舞い込んできます。大変ですよ~
生活相談員の調整はとても難しいのです。
ポイントは「信頼関係」です。
生活相談員は本人と家族、CMと自事業所のスタッフとは信頼関係を気づかなければなりません。
ひとつは伝え方です。
CMの提案を断る時、スタッフに無理なお願いをする時、ご利用者に意見をする時、すべてで相手のことを考えて伝えることが重要です。
まだまだ書きたいことはありますが、長くなるのでこのへんで。
②引き出す力
1章の③でも触れましたが、生活相談員は引き出すことが仕事です。
しかし、淡々と質問し、アセスメントシートを埋めるだけでも制度上の仕事はできてしまします。
特に引き出さなくても仕事ができてしまうのです。
通所介護計画書はCMのケアプランから作成可能ですし、その他の計画書も作成可能です。
生活相談員を目指す、極めたい、ご利用者のために、と考えておられる皆さんはそんなことはしないでしょうが、事実できてしまいます。
本来の生活相談員とは、「生活」を見てご利用者の困りごと(ニーズ)を引き出し(相談し)、困りごとの解決につなげていきます。
困りごとを集めて話し合うのがカンファレンスです。アセスメントせずに参加する相談員の方もいるでしょう。
デイサービスの関係のないことでも「生活」の課題を聞き出したらCMに伝える必要もあります。
引き出す力とは、弱みを見せてもらう力です。
この人になら話してみよう、この人になら何でも話せる、この人に言えばなんとかしてくれるかもしれない、というようなご利用者との「信頼関係」が必要になります。
言葉にできない困りごともあります。言語化してあげましょう。
本人が気づいていない(自覚していない)困りごともあります。気付いてあげましょう。
複合的なことが絡み合っている場合もあります。ほどいて1つずつ解決しましょう。
生活相談員には人から弱みを引き出せる魅力が必要ですね。
③好奇心
生活相談員に限ったことではないですが、好奇心は成長速度を早めます。
ご利用者の「生活」や「疾患」「認知症の症状」「薬」などなど100人いれば100通りです。
全てを理解するのは不可能ですが、「気になること」が多い人は成長速度が速いです。
専門職の集まるカンファレンスやご家族との会話でわからない専門用語を放置していませんか?
そもそもご家族やご利用者が参加する会議に専門用語を使う専門職はいただけませんが、そういった人が居れば後で説明することも可能です。
勇気を出してその場で聞くことができればご利用者も安心します。
好奇心の沸くポイントは人それぞれでしょうが、「なんで?」「それってなに?」という気持ちには素直にいてほしいです。
生活相談員の仕事
生活相談員の仕事と言えば、アセスメント、計画書の作成、カンファレンスへの参加、家族・CMへの連絡調整、送迎や入浴の調整あたりが一般的でしょうか。
デイサービスでは、介護職と兼務している方も多いと感じます。
デイサービスで一番忙しい職種かもしれません。
なのに専門職ですので処遇改善加算の対象外です。
給与も介護職と大差のないところも多いでしょう。(手当ぐらいの差)
なんなら相談員業務に専念している方は処遇改善の分、介護職より低いかもしれません。
そんな生活相談員ですがやりがいは半端ないです。
今後のキャリアにも有利に働くでしょう。
介護職からのステップアップとして一般的なのは、「管理職」や「CM]ですが、生活相談員の経験は有利に働きます。
また、多様な価値観に触れることができますし、ご利用者や家族と深い関わり合いができ、他の介護職員とは比べ物にならないぐらい信頼関係がうまれます。
ご利用者に「あなたがいるからここにくるのよ」「ここにこられてよかった」なんて言われたり、「あなただから言うのよ」と奥にある思いを引き出せたときは嬉しいものです。
しかし、言いにくいことを言わなければならない時や、心にもないことを言われることもたくさんあります。
それらを乗り越えることで、人間として成長し深みが出ると感じます。
介護職としてのキャリアの面からも自分の人生の面からも生活相談員というのは有益な職種であるでしょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。
デイサービスの生活相談員に必要な資質について書いてみました。
私自身、8年を超える生活相談員のキャリアがありますが、日々勉強の毎日です。
偉そうに必要な資質と言っていますが、今日あげた資質は実際に自分が手に入れたいものでもあります。
今後もブログなどで経験や知識を共有していきたいと思います。
みなさんも一緒に成長していきませんか?
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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