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必須研修のうちの一つ「感染症・食中毒の予防及び蔓延防止に関する研修」をシリーズ化してお伝えします。
今回は知っていないと、いざという時に困ってしまう＂ノロウイルスによる感染性胃腸炎について＂お伝えします。
このままコピーして研修で使っていただいてもOKですｗ
それでは早速行きましょう。
目次
原因及び感染経路
ノロウイルスによる感染性胃腸炎は、ノロウイルスに汚染された貝類を、生あるいは不十分な加熱で食べた場合に感染します。
また食品の取扱者がウイルスに感染し、その人の手指などを介して汚染された食品を食べた場合や、感染者の吐物や便などを介してウイルスが口に入った場合などに感染します。
毎年、冬場にはこのウイルスを原因とする食中毒が多発する傾向があります。
高齢者が集団で生活している施設等においてノロウイルスが発生した場合、二次感染や飛沫感染を予防し、蔓延を防ぐことが重要です。
ケアの具体的方法と注意
感染性胃腸炎が施設で発症しないように以下のことに注意しケアに取り組みます。
- 高齢者など抵抗力の弱い方の食事について、過熱が必要な食品（特にカニなどの二枚貝）は中心部までしっかり過熱するようにしましょう。（85℃、1分以上）
- 石けんを使用し、十分な手洗いとうがいを励行しましょう。
- 手洗い後はタオルの共有は避け、使い捨てのペーパータオルなどを使用しましょう。
- 調理器具等は、使用後に消毒・殺菌を行いましょう。（消毒用アルコールは効果が弱く、熱湯か次亜塩素酸ナトリウムが効果的です。）
- 盛り付けや配膳などの作業時には、使い捨て手袋を着用しましょう。
- 下痢や嘔吐症状のある方は、食品を直接取り扱う作業をしないようにしましょう。
もし感染者が出た場合は下記のような対応を行います。
- 感染症が発生した場合は、ご利用者と職員の健康状態（症状の有無）を把握し、発生した居室、階ごとにまとめ、受診状況や診断名、検査と治療内容を記録しましょう。
- 職員や来訪者の健康状態によっては、ご利用者との接触や面会を制限する措置を講じてください。
- 嘔吐や便を処理する場合は、使い捨ての手袋、マスク、エプロンを着用し、ウイルスが飛び散らないように処理しましょう。
- 汚物をペーパータオル等で静かにふき取り、オムツ等はできる限り揺らさないよう速やかに閉じます。
- 汚物が付着した床などは、次亜塩素酸ナトリウムを浸すようにふき取ります。
- オムツやふき取りに使用したペーパータオル、手袋等は、ビニール袋に密封して破棄します。
- リネン類の消毒は、85℃、1分以上の熱水洗濯、または次亜塩素酸ナトリウムに浸して消毒しましょう。
ノロウイルスは乾燥すると容易に空中を漂い、これが口に入って感染することがあるので、汚物を乾燥させないうちに処理することが需要です。
感染者が発生した場合は、喚起を十分に行いながら、ドアノブ、カーテン、リネン類、日用品などの環境についても次亜塩素酸ナトリウムで消毒するようにしましょう。
消毒液の作り方：
- 準備する薬剤：５％の次亜塩素酸ナトリウム（例：家庭用塩素系漂白剤キッチンハイター、キッチンブリーチなど）
- 水500mlあたり漂白剤のキャップ2杯（10ml）を混ぜる（濃度1000ppmに相当）
家族への説明
ノロウイルスは感染力が非常に強い為、ご家族への2次・3次感染を防止する必要があります。
そのためには、汚物に処理方法はもちろんのこと、調理器具や環境の消毒・殺菌方法について理解していただけるようわかりやすく説明を行う必要があります。
介護者の安全対策
介護者の安全を図るため、事業者の施設においては、常日頃より職員の健康状態の把握を行うとともに感染予防や感染拡大防止のための処置について理解を深めておく必要があります。
また、感染症発生に備えて、ビニール手袋、マスク、エプロン、ペーパータオル、雑巾、ビニール袋、次亜塩素酸ナトリウム、バケツなどをセットして用意しておくとよいでしょう。
その他
症状について
感染すると1～2日後に発症し、主な症状は吐き気、嘔吐、下痢、腹痛、発熱（軽度）などです。
通常は1～2日で収まりますが、高齢者や乳児では、脱水症状により重症化することがあります。
また、症状が治まっても、1週間ぐらいは便にウイルスが排出されますので、その間も2次感染の防止に注意が必要です。
治療方法について
現在、このウイルスに効果のある治療薬はありません。
通常は、脱水症状がひどい場合に点滴を行うなど水分の補給を行う対処をします。
おわりに
いかがだったでしょうか。
「感染症・食中毒の予防及び蔓延防止に関する研修」シリーズの初回で＂感染予防マニュアル＂についてブログを書いています。
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