こんにちは、すきマッチです。
今回は家族介護が必要になった方にむけて、ご家族が認知症になったらどうすれば良いのかを解説していきます。
ご家族が認知症になったらなにが大変でなのか、どんな不安があるのか、私の介護経験からかけるお話をできるだけ簡単にまとめたいと思います。
流れとしては、
記事の流れ
認知症の大まかな理解
物忘れと認知症の違い
認知症の方の対応の仕方
介護保険と認知症
です。
最初に言っておきますが、認知症ケアは現実問題としてかなりきついです。
さらに、進行していくし、改善はほぼ見込めません。
変えようのない事実とどう向き合っていくか、ということも大切です。
それでは最後までお付き合いください。
ご家族が認知症になったら
「家族が認知症になった」と想像したことはありますか?
どうしたらいいのか、自分たちで見れるだろうか、どれだけお金がかかるのか・・・など
正直、負のイメージが強いでしょう。
実際、認知症の方の介護をしているご家族の方の多くは大変な思いをしておられます。
しかし、65歳以上の約17%が、80代後半の約45%が認知症であると推計されています。
さらに、年齢が上がるごとに割合は上がっていきます。
そうなんです。認知症は思っているより身近であり、誰にでも起こりえる症状なのです。
身近であるからこそ、しっかりと認知症を理解して、正しい知識をつけることで認知症になってしまったご家族、それを支える周りの家族が少しでも前を向けるようにしてほしいです。
また、認知症のことを理解する人が増えると、認知症の方を支えているご家族も生きやすい世の中になるでしょう。
認知症の理解
認知症=物忘れと思われがちですが、少し違います。
認知症とは簡単に言うと、病気などにより脳細細胞が破壊され、元々できていたことができなくなることです。
ですので、物忘れ以外にも、情報を処理するスピードが遅くなったり、自制心が低くなる、気力が衰えるなど様々な症状が確認されています。
暑いのに厚着をしている、歯を磨かない、風呂に入らない、道に迷うことが増えた、同じものをよく買ってくる、複雑な話を理解しにくくなった、怒りやすくなった、など。
症状的にはそれだけなのです。
記憶力が悪くなった
理解力・判断力が乏しくなった
自分の置かれている状況が理解しづらくなった
物事を計画的にできなくなった
言葉が出にくくなった
五感による認識が正常でなくなった
物の使い方がわからなくなった
中核症状と呼ばれる上記7つのうちのいくつかが症状として出ているのです。
周りの家族からすると、「おばあちゃんが急におかしなことを始めた、言い出した」「おじいちゃんが怒りやすくなった」と感じることでしょう。
そして、周りのご家族を困らせるのはBPSDという症状です。
BPSDとは、簡単に言うと中核症状が原因で認知症の方が困っている状態(負の気持ち)です。それが行動として表に出てしまいます。
約束や自分が言ったことを忘れて指摘されることにより、不安になる、何度も聞いてしまう、怒る。物をしまった場所を忘れて盗られたと思う。
複雑な話をされるとわからない、不安になる。考える時間が長くなる。
時間や場所、季節などがわからなくなって、家に帰れなかったり季節感のない服装をする。
新しい習慣を覚えられず、混乱する。冷蔵庫の中身を見て、買い物→料理ができず、同じもを買ったり、買い物をしたのに当初と違うものを作る。
言葉が出にくくなり、伝えることをあきらめる。急にどこかに行こうとする。口より手が先にでる。
~をしてということがわからず、違う行動をする。怒られて悲しくなる。
ほんの一例ですが、できないことがあることで、できる人には理解のできない行動をしてしまうことがあるのです。
認知症を理解する上で、一番重要なことは周りがおかしいと思うような言動も、本人は至ってまじめに、正しいと思って行動しています。
わからないことが増えた中で、自分の世界で、行動しているのです。
また、初期のころは自分がおかしくなっていくことを自覚し、恐怖に感じている方もいらっしゃいます。
忘れ物の注意やできなくなったことへの指摘におびえているのです。
つまり、ご家族同様に認知症の方もすごくつらい思いをしています。恐怖と戦っています。
ここでのポイントは、中核症状(脳を失った機能)は抑えることが出来ないが、BPSD(負の気持ち)は抑えることができるのです。
大切ことを次以降の章で解説したいと思います。
認知症の中核症状と周辺症状の記事はこちら
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物忘れと認知症の違い
認知症といえば、物忘れを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。
ここで、認知症と物忘れの見分け方について簡単に解説してみましょう。
下記の表のとおりです。
加齢に伴う物忘れ | 認知症による症状 |
・自覚がある | ・自覚がない |
・体験の一部を忘れる | ・体験自体を忘れる |
・日常生活に支障がない | ・日常生活に支障がある |
・判断能力は正常 | ・判断力が低下する |
・きっかけがあれば思い出す | ・思い出せない |
つまり、認知症の方の物忘れは朝ごはんで何を食べたか、ではなく食べたこと自体を忘れてしまうのです。
認知症と物忘れの違いの記事はこちら
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認知症の方の対応の仕方
まずは、認知症のご家族を在宅で看ておられる皆様、ほんとうに無理をしないでください。
認知症の対応は精神的にかなりキツイものがあります。
特に家族だと、「こんなはずではない」「こんなことぐらいできるはずだ」のように昔の面影にすがってしまったり、「なんでこんなこともできないんだ」と強く当たってしまう事もあるでしょう。
そして、一人の時間に凄く落ち込んでしまいます。
今の時代、は介護保険や専門職がたくさんいます。頼ってください。
今回は、ご家族向けになるのであまり専門的な知識や技術ではなく、わかりやすい対応の仕方を書いてみたと思います。
簡単に解説するのは難しいですが、認知症の方は「認知症の理解」の症で述べたとおり脳の機能の一部を失っています。
失ってしまった部分や機能によって違うこともありますが、失った気持ち、できない気持ちを知ってあげることが大切です。
つまり、あなたが認知症を自分ごととして考えることが大切です。
不安な気持ちや困っている気持ち、イライラする気持ちや恐怖心など、いま認知症のご家族が感じている気持ちを知ることでできることがあると思います。
ご家族しかわからないことがあると思います。
もし自分が「認知症のご家族の立場」ならどうしてほしいかを考えます。
そうすることで認知症の方の負の気持ちが少し和らぐでしょう。
負の気持ちを少しでもなくすことで、あなたを困らせる言動が減っていきます。
ご家族の対応の仕方とは少しずれますが、本質は同じです。
あなたといい感情をセットで覚えてもらいましょう。
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介護保険と認知症
前の章でも述べましたが、無理に自宅で看ようとせずに介護保険や専門職を頼ってください。
まずは、近くの「あんしんすこやかセンター」に相談してください。
住んでいる近くに必ずあります。近くにある介護施設でも大丈夫です。
まずは、介護保険にどんなサービスがあり、どれぐらいのお金がかかるのか、なにができるのか、を大まかに知ってください。
ここに書くか迷いましたが、自治体により多少の差があるのであなたの住んでいる地域で、実際に聞いた方がいいでしょう。
介護保険のサービスは大きく分けて、在宅介護と施設入所に分けられます。
在宅介護とは、今住んでいる家やご家族の家で、介護保険のサービスを受けながら生活する事です。
施設入所とは、介護系の施設に入所して生活することになります。
正直、どちらがいいというのは答えることが出来ません。
ご本人やご家族の意向が一番大切だからです。
例えば、
施設に入れるのが「かわいそう」と感じるかもしれませんが、ぎりぎりの精神状態ではお互いにいい事はありません。
離れて暮らすことで、たまに会った時に優しく接することが出来るでしょう。
どうしても家で生活をしたい、させてあげたい。でも旅行や行事がある。
大丈夫です。終の棲家としての施設だけでなく、1泊からの短期のお泊りなんかもあります。
息抜きに使うのもいいでしょう。
日中の不安を解消する通所介護(おあずかり)もあります。
家を出るのが嫌な方には、訪問のサービスもあります。
そうなんです。結構なんでもあります。
しかも対応するのは、介護のプロばかりです。
是非、お近くのあんしんすこやかセンターにお尋ねください。
まとめ
いかがだったでしょうか。
家族が認知症になったら、正直大変です。
あなたに凄く負担がのしかかるかもしれません。
ですが、家族の老いの一部でもあり避けては通れない問題でもあります。
正しい知識を身につけて、誰も不幸にならないようにしていきたいですね。
詳しいお話や質問があれば、コメントやメールをいただけると幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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