みなさんこんにちは。すきマッチです。
皆さんのデイサービスは、利用者様に選ばれるデイサービスですか?
皆さんの通っているデイサービスは、人に薦めたいデイサービスですか?
働き手にしても、通い手にしても1日の長い時間を過ごすデイサービス、少しでもいいものにしていきたいですよね。
そこで今回お話しする「選ばれるデイサービスの特徴」を読んで参考にしていただけたらと思います。
※今回記事にしているのは、ソフト面のお話です。費用の掛かる設備や施設などハード面のお話はありません。
利用者に選ばれるデイサービスの特徴
利用者に選ばれるデイサービスというとどういったイメージをするでしょうか?
凄く広いお風呂がある、最新のリハビリマシンがある、たくさんの専門職がいるなどなどハード面を考えがちですが、中で働くスタッフの方が重要ではないでしょうか?
もちろんいい設備があり、いいスタッフがいることが理想かもしれません。
しかし、現実は今ある設備・施設の中で考えていかなければなりません。
私の知ってる施設(複数のデイに通われている利用者様の話)は、
「Aの施設はお風呂が大きくて、すごく気持ちいいの。でも1日いるとすることがなくて退屈な日もあるの。」とか
「Bは最新のリハビリマシンがあるけど、(スタッフさんが正しく使えてないのか)わたしたちにはもったいないわ。」なんて話を聞いたりします。
「営業しなくても利用者が順番待ちしているデイサービスで働く」私なりに考える
利用者に選ばれるデイサービスの特徴をまとめてみました。
① スタッフの笑顔が多い
② スタッフの人間関係がいい
③ 無理を聞ける(線引きがしっかりとしている)
④ プログラムが充実している
⑤ 自己選択の機会が多い
⑥ 専門職が専門的な知識を持っている
⑦ 細かい接遇がいき通っている
① スタッフの笑顔が多い
これは説明不要ですね。笑顔の多い場所は雰囲気が良く「行きたい」「働きたい」と思える場所になります。
② スタッフの人間関係がいい
利用者様はスタッフをしっかりと見ています。ピリピリした所よりもチームワークがいい所に「行きたい」と思いますよね。
③ 無理を聞ける(線引きがしっかりとしている)
デイサービスは介護保険制度のサービスです。利用者の要望すべてを聞くことはできません。
が、なんでもかんでも「ダメ」「制度的に無理」では機械的すぎます。
介護保険制でできるのは「ここまで」、「代わりにできること」をしっかりと提案することで利用者様との信頼関係の構築、スタッフのレベルアップが図れると考えます。
注意点は利用者ごとに、スタッフごとに言うこと・できることに差ができないようにすることが重要です。
④ プログラムが充実している
世の中には、利用者様が1日のスケジュールを全て決めるデイサービスや作業や趣味活動に特化したデイサービスがあったりします。
しかし、そこまで凝ったことをするのには予算や人員の問題が出てくると思います。
しかし、やることがあるということは「行く理由がある」ということになると考えます。
⑤ 自己選択の機会が多い
「自己選択」「自己決定」は自立支援を支える要素です。
しかし注意してください。本質を理解していないと間違ったケアにつながってします。
「やることを選べる」というのは「QOL」(生活の質)を高めることにもなりますので、プログラムの中で利用者様が「選ぶことができる」「自分で決めることができる」ことを増やしてくのはいいことです。
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⑥ 専門職が専門的な知識を持っている
専門職とは「資格」を持っている職員のことです。
「介護福祉士」「理学療法士」「看護師」「作業療法士」「言語聴覚士」などデイサービスに携わる専門職は数多くいます。
それらの専門職が資格を持っているだけでなく、利用者様の「デイサービスでの過ごし方」「家での過ごし方」「生活の中での過ごし方」さらには「残りの人生の過ごし方」を良くするような知識や技術を持ってケアに当たることが理想と考えます。
⑦ 細かい接遇がいき通っている
これはかなり難しい部類に入ると思います。
サービスを受ける利用者様の「感じ方」に左右されるからです。
また、指導の面でも幅広い世代が活躍している職場ほど、統一や世代間のギャップに苦労すると思います。
しかし、それが実現できると、居心地のいいデイサービスになれるのではないでしょうか。
以上になります。
「もっとあるだろ!」と突っ込まれそうですが、「すぐに改善しなければならないこと」「比較的簡単に改善ができること」を中心に選んでみました。
次の章では、それぞれにどういったアプローチができるか書いていきたいと思います。
選ばれるデイサービスになるためにできること
① スタッフの笑顔が多い
これは簡単なようで難しいのではないでしょうか?
時間に追われて、忙しくて、しんどくて、ついついしかめっ面や暗い顔になっていないでしょうか。
人間ですから仕事以外にもいろいろとあると思います。
しかし、笑顔の少ないデイサービスに「行きたい」「働きたい」と思う人は少ないと思います。
常に笑顔でいることは難しいですが、笑顔は人間をポジティブに変える力があります。
笑顔でいるだけで利用者や同僚をポジティブにできる、と考えてみてください。
職場で役職が上位な人が、積極的に笑顔で「あいさつ」や「コミュニケーション」をとることで少しずつ職場自体の雰囲気が変わります。
② スタッフの人間関係がいい
あえて①と分けました。スタッフも人間です。
スタッフ同士で合う、合わないは必ずある問題だと思います。
ピリピリしたスタッフに利用者は物を頼めるでしょうか?次も行きたいなと思うでしょうか?
色々と問題がある場合でも「仕事」として介護のサービスを提供している以上、利用者様に不利益になる感情や振る舞いは避けましょう。
皆さんの給料は「利用者様が利用すること」で支払われています。
スタッフができることは、「苦手な人」や「しんどい人」の悪い面ばかり見ずにいい面を見るようにしましょう。
きれいごとに聞こえるかもしれませんが、意外と「いい面」を見ることは新鮮な一面を見られることが多くあります。
見る角度によって人間はいろいろな一面が見えてくるものです。
また、忙しい時やしんどい時ほど「相手の立場」になって考えましょう。
例えば、自分がヘルプを呼んだ時に「すぐにヘルプに来なかった」と怒るのではなく、「すぐに来られない理由があったのだな。それを終わらせてからすぐに来てくれたのだな」と感謝するようにしてみましょう。
相手からしても、忙しい中ヘルプに行ってるのに怒られたらやってられませんよね。
最初は難しいかもしれませんが、忙しい、しんどいなど自分が逆境の時にこそ「相手」のことを考えましょう。
管理職の方は、スタッフがそういった目線で物事を考えられるように誘導、指導していきましょう。
③ 無理を聞ける(線引きがしっかりとしている)
皆さんはデイサービス(提供しているサービス)の運営基準や「ルール」をしっかりと理解していますか?
「私はいち介護職だから」「それは管理職の仕事だ」と考えていたのでは利用者の信頼は得られません。
利用者様は「頼りになるスタッフ」「お願いしやすいスタッフ」などを選んでいます。
最初は良くわからないので契約に行った「相談員」や「管理職」にお願いしたり、困ったことを相談します。
選ばれるデイサービスになるために、より多くの時間を共にしている現場の職員が「頼りになるスタッフ」「お願いしやすいスタッフ」にならなければいけません。
なんでもかんでも「管理職」にお伺いを立てていたのでは、利用者様も最初から「管理職」に頼んだ方が、となります。(勿論、最終決定や前例のない事例は管理職の決定が必要になります。)
お伺いを立てる場合も、事前に決まっている「ルール」の説明が出来るだけで利用者様の感じ方は変わります。
「誰にでも言える」ということは、利用者様のストレスの軽減にもなります。
「無理を聞ける」⇒「無理を聴ける」ですね。
管理職は「ルール」の把握が必要な事例は共有し、同じような事例が起こった時に判断のできるように「裁量権」をスタッフに委譲しましょう。
例)デイサービスの帰りに家以外の場所に降ろしてほしい
⇒私の施設では、CMへの許可取り(ケアプランに反映)し、送迎ルートから大きくそれなければOKしていい。
というルールにしています。ですので、許可が出るまでお断りすることが多いです。
もしくは契約時にCMの前で話をするようにしています。
④ プログラムが充実している
プログラムの増やし方は、ただなんでもいいから増やす、というのはあまりお勧めしません。
「目的」のあるプログラムを提案しましょう。
よくある塗り絵にしても、ただ導入するだけでは「暇つぶし」です。
利用者様に、塗り絵の効果・意味を説明ができることが重要です。
検討すべきプログラムは、
・利用者様のもともとの趣味
・リハビリ効果があり簡単にできるもの
・家でもできるような、自主練効果が期待できるもの
等でしょうか。予算などの関係もあるでしょうが、管理等に手間やスペースのとるようなプログラムは事前に検討が必要です。
⑤ 自己選択の機会が多い
これには2つ意味があると思っています。
1つ目は、利用者が何をするかを選ぶことができる。
職員はデイサービスにどんなサービス(選択肢)があるかを理解し、利用者様から正確に引き出す技術が必要になります。
誘導するのではなく「引き出す」ことがポイントです。
全てのプログラムで引き出す時間はないかもしれませんが、選択するということは自信につながります。
1日1つでもいいので「引き出す」ことを意識してください。
2つ目は、どこまで手伝って(介助して)もらうかの選択です。
自立支援とは、なんでも「自分でできることをやってもらう」と勘違いしているスタッフを見かけることもありますが、本来の自立支援とは、ご利用者に「自己選択」と「自己決定」をしてもらうことです。
例えば、麻痺等があり服を着るのにすごく時間のかかる利用者様に「あなたのためだから」とスタッフの判断で自分で服を着てもらうことは自立支援ではありません。
服の着衣介助を手伝ってもらう「選択」をすることで出掛けるまでの時間を短縮し、その後の外出(社会参加)にエネルギーを使い意欲(QOL生活の質)を上げてもらう。
極端な例かもしれませんが、これが自立支援であると私は考えます。
介護における「自立」の反対は「依存」です。
「自立」とは「自己選択」であり、決して一人で何でもすることではありません。
自分ひとりで何でもできれば介護保険は必要のないことになります。
「自己選択」「自己決定」をすることで利用者様の生活の中で「選択肢」が増えることが「QOL生活の質」の向上には欠かせないです。
全てのプログラムを自己選択してもらうのは不可能です。自立支援についてしっかりと理解し、施設の方向性を決めてケアを提供することは重要です。
⑥ 専門職が専門的な知識を持っている
介護や医療は日々進歩しています。
「資格」を取ったら勉強をしない、インプットしない、ではどんどん時代遅れになってしまいます。
仕事としてサービスを提供する以上、時代についていく努力はしてください。
デイサービスでは、生活につながるリハビリや認知症の方のお過ごしが利用者様のニーズとして多いように感じます。
これら利用者様のニーズをとらえ、それに合わせたケアができることが求められます。
それには、利用者様の「生活」を知ることが重要です。
例えば、トイレ一つとっても施設のトイレと家のトイレは違います。
家でどうしているのか。
便座の高さ、手すりの有無・位置、ドアの開閉、段差、トイレまでの導線などを知る必要がありますよね。
そこから出てくる課題(ニーズ)をクリアできるリハビリ・環境設定の提供が必要になります。
疑問に感じる力、居宅に行って課題を見つける(聞き出す)力、適切なリハビリを提供する力など、専門職が力を発揮すべき場面がたくさんあります。
これらを高いレベルで安定して発揮することで、利用者様や家族、CMに信頼してもらうことができます。
専門的な視点や考え方は、ある程度の経験と知識のほかに「気付き」が必要になります。
トイレでも何でもいいので利用者様が家でどうしているのか、興味を持つことから気付きが生まれます。
利用者様、利用者様の生活に興味を持ち、疑問を持つことで色々なことに気付けると思います。
⑦ 細かい接遇がいき通っている
接遇と聞いて何を思い浮かべるでしょうか?
ホテルマンのようなサービスでしょうか?高級料理店の接客でしょうか?
難しいですよね。
私自身、完璧な接遇ができているとも思えないのですが、「私や私の家族に受けさせたいサービスを提供する」という考えでいます。
自分の親がされて失礼に感じるようなことはしませんし、指導するようにしています。
この場合、接遇において「すべきこと」を決めるより「やってはいけないこと」を決めるほうが浸透させやすいです。
お茶出しでお盆を持たないスタッフ。
車椅子のタイヤに利用者様の荷物が擦れているのに気にしないスタッフ。
利用者様をまたいで話をしたり、お茶を出すスタッフ。
言葉遣いやコミュニケーションで小ばかにしたり、赤ちゃん言葉で話すスタッフ。
色々な人が介護職として働いています。「価値観」の違いで感じ方も違います。
しかし、少しの意識で利用者様や他のスタッフが気持ちよく過ごすことができます。
まずはスタッフ同士で「やってはいけない」ことを決めてみましょう。
守れるようになったら次のルールを決める、といった感じで進めていけば接遇のいき通った施設になっていくと思います。
3. まとめ
デイサービスは決められた提供時間内にすべてのサービスを提供しなければなりません。
さらに、お風呂や食事、リハビリといったプログラムは利用者様の意思とは関係なく業務分担されたスタッフが施設都合の時間で提供します。
そうしなければ回らないです。
そうなんです。かなりスタッフ本位に回っていくのがデイサービスです。
だからこそ選ばれるデイサービスにならなければ、淘汰されてしまいます。
現在感じている方もいらっしゃると思いますが、利用者様に変化があります。
今までの利用者様はどちらかといえば「忍耐」のできる方々が大多数でした。
日中することがなくても、少し不満があっても我慢してくださり、こちらのサービスに「ありがとう」と言ってくれました。
しかし、これからは対価に合ったサービスが求められます。
また、「個」が強くなり集団のレクリエーションや童謡などを歌うレクはなくなっていくでしょう。
「世代」が変わることでデイサービスに求められるものも変わっていきます。
今回のお話は、選ばれるデイサービスになるための簡単な「ステップ」です。
まだまだ考えるべき点はありますが、そこは「差別化」であり皆様の法人や施設の方針があると思います。
時代の流れをいち早く掴み、選ばれるデイサービスになりましょう。
最後までお読みいただきありがとうございます。
皆様の施設の運営のヒントになれば幸いです。
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