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人事管理

ケアの基礎中の基礎研修-第5弾コミュニケーションを解説します【新人介護士さん必見!】

ケアの基礎中の基礎研修-第5弾コミュニケーションを解説します【新人介護士さん必見!】

こんにちは、すきマッチです。

このシリーズでは、新人介護士さんに向けてケアの基本中の基本を解説していきます。

 

新人さんはもちろん、指導的な立場の方も指導の参考にしていただけると思います。

 

「食事」「口腔ケア」「更衣・入浴」「排泄」「コミュニケーション」「レクリエーション」「体操」「役割化」の8種類です。

 

第5弾は、「コミュニケーション」です。

コミュニケーションと一言で言っても言葉によるコミュニケーションだけではありません。

身振り手振りや表情、目線などノンバーバルと言われるコミュニケーションも活用していきます。

前回の記事「入浴・更衣介助の記事」はこちら

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コミュニケーションとは

介護現場におけるコミュニケーションは、ケアに繋ぐために、ご利用者の状態を知るために、情報を知るために、様々な場面で必要になります。

コミュニケーションには、大きく分けて2つの種類があります。会話のような言語によるコミュニケーションと身振りや表情、声の抑揚など非言語によるコミュニケーションになります。

 

どちらが重要とかでなく、必要に応じてどちらも使うことが理想です。

当たり前ですが、あなたより年上で経験もあるご利用者に対して、失礼のないような言葉遣いや振る舞いが求められるのは言うまでもありません。

特に赤ちゃん言葉やタメ口などはいくら親しくなってもしてはいけません。親しき仲にも礼儀あり!です。

 

後で詳しく書きますが、介護の現場、特に認知症の方とコミュニケーションをとる場合には非言語のコミュニケーションが必要になります。

そして、非言語コミュニケーションを習得するには練習や学習が必要です。

 

「閉ざされた質問」と「開かれた質問」

質問には「閉ざされた質問」と「開かれた質問」の2種類があります。

 

「閉ざされた質問」とは「はい」「いいえ」で答えられるような答えがひとつの質問です。

「開かれた質問」とは、回答が人によって違う、複数の答えがある質問になります。会話の糸口になったり、会話を拡げるときに有効になります。

閉じられた質問

・お風呂に入りましたか?

・夕食は食べましたか?

・ご出身はどこですか?

開かれた質問

・何時ごろにお風呂に入りますか?

・夕食は何が食べたいですか?

・旅行はどこに行きたいですか?

これらの質問は使い分けが必要です。

例えば、相手のことが知りたいときは会話を広げるために「開かれた質問」をします。

しかし、することが決まっていたり、相手が認知症の方であったりコミュニケーションが取りづらい場合は「はい」「いいえ」で答えられるような質問を使用します。

 

難聴の方へ

今はコロナ禍で、マスクが必須になっています。

 

難聴の方は、口の動きでこちらの言っていることを理解しようとする方もいるので苦労が増えていると思われます。

そんな場合でも、耳元で大きな声で話すよりお互いの顔を見ながら、表情やしぐさを交えて伝えるほうが伝わります。

 

ほかには、

話しかけるときに、相手が話を聞く体制になるように声をかける、視線を合わせるなどの合図をしましょう。

難聴の方は低音のほうが聞き取りやすくなっています。できるだけ低音でゆっくり話すと伝わりやすいです。

擬音や伝わりにくい表現は使わずに、わかりやすい言葉を使い、はっきり短く伝えましょう。

 

内容をわかりやすくするポイント

難聴の方や認知症の方の中には、なかなか話が伝わりにくい方がいます。

 

そういった方には、

視線を合わせてこちらを認識してもらう。

正面からゆっくりと話をする。

できるだけ簡単な単語、短い単語を使うようにする。

身振り手振りを使うときは、声かけと別々におこなう。

といった対応が有効です。ぜひ試してみてください。

 

お誘いの声かけ

介護の現場で働いていると、ご利用者にサービスを提供する際にご利用者の同意を得るためにお誘いのお声かけをすることがあります。

お風呂に誘うとき、トイレに定時誘導するとき、お食事に誘うとき、レクリエーションに誘うときなど。

 

お誘いの声かけをするときの注意点は、

・同意を得るための声かけであること

 お風呂に入りましょう。トイレに行きましょう。といった声かけは捕らえ方によっては「命令」や「有無を言わさず」といったニュアンスになってしまいます。

 お風呂に入りませんか?そろそろお手洗いに来ませんか?と質問系にして相手がいやな場合にいやと言えるような質問の仕方にします。

 そこに、気持ちいいですよ、暖まりましょう、帰る前に、と言うようにその行動をする理由をつけることができれば同意していただくチャンスが増えます。

・断られた場合でも肯定的に対応する

 お風呂やトイレの声かけを断られたときでも、「後にしましょう」「また順番がきたらお声かけしますね」と言った感じです。

・断られても理由を聞いてみる

 断られた理由がわかれば次の対策が立てられます。理由を教えていただいた場合は、感謝を伝えることも忘れないでください。

 

ポイントは、いやな勘定を残さないことです。

 

基本的にケアと言うのは施設の流れに沿って提供することが多くなってしまいます。

ご利用者にとっては、どうしても自分のタイミングでないことが多くなってしまいます。

そこは、協力してもらうといった姿勢で、協力してもらったら感謝するように意識するとうまくいくことが多いです。

 

認知症の方への対応

認知症の方のコミュニケーションは慣れない人にとってはとても難しいです。

 

よく認知症の方の話は否定してはいけない、と介護初心者は聞くことがあると思います。

これは、否定することで認知症の方の自信をなくしたり、存在を否定することに繋がるからです。

 

認知症の方は、否定されるとこんなこともわからなくなってしまった。と落ち込みます。そして、わからなかったことを忘れても落ち込んだ感情だけはいつまでも残ります。

それが自信の喪失に繋がってしまいます。

 

また、否定することで存在の否定に繋がることもあります。

中度以上の認知症の方の多くは、自分の世界で生きています。その世界で正しいことをして否定されると存在自体を否定されたように感じる場合もあります。

 

どちらもBPSDという認知症の方が不安に感じたときに起こす行動に繋がってしまい、介護者にもご利用者にもマイナスになってしまいます。

 

同じ質問を繰り返してくる場合は、同じ答えでも真摯に向き合って答えましょう。

同じ質問をする場合は、不安を感じていることがあります。

自分はここにいていいのだろうか、なぜここにいるのだろうか。不安を受け止め、安心できるような受け答えを意識してください。

 

同じ話でぐるぐる回る場合でも、微妙に話が変わったりこちらの質問により話の流れが変わったりします。

そういった変化に敏感に話を聞きましょう。

まとめ

いかがだったでしょうか。

 

コミュニケーションについて書いてみました。

今回の記事は、新人さん向けということですがコミュニケーションは奥が深いです。

介護に限らず、生活の中の対人関係や家族のコミュニケーションと同様難しいものでもあります。

 

介護暦が13年を超えた私もまだまだ学ぶことがたくさんあると感じることがあります。

コミュニケーションに関してはマスターした、という感覚はいつまでもないのかもしれません。

 

ご利用者に合わせ、状況に合わせ変化させていくものです。

あなたも一緒にコミュニケーションを学んでいきましょう。

 

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